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2020年03月29日22:29

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【艦これ】進水日ダイアリー2020【3/28】

超久しぶりの連休を前に呆けてしまっていた昨日3/28は戦艦扶桑の進水日。

誕生日おめでとう、扶桑。

史実の扶桑をざっくりと。
扶桑型超弩級戦艦の1番艦で呉海軍工廠の生まれ。
金剛型3番艦榛名、同4番艦霧島建造を経て大海軍国イギリスのヴィッカース社より得たノウハウを基に設計された、帝国海軍初の純国産超弩級戦艦で在る。
祖国の別名を与えられた事からも、この艦に寄せられた期待の高さが伺える。
のだが、矢張り、何事も最初から巧く行く道理は無く、建造段階からあれこれ不備が指摘されてしまう。
特に、主砲35.6cm45口径連装砲6基12門という攻撃力偏重は、防御力と速力に多大な犠牲を強いている。
2次に亘る近代化改修も根本的な解決にはならず、多くの不安を抱えたまま開戦。
南雲機動部隊の後詰めとして真珠湾攻撃に、姉妹艦山城と共にミッドウェー海戦等に参加。
その後に、戦艦長門と第2戦隊を組んで前線基地のトラック泊地へと進出。
結局、実戦の機会は一度もないまま、山城と第2戦隊を再編し、最初で最後の実戦となる捷一号作戦発動の日を迎える事になる。
レイテ沖海戦で在る。
ミンダナオ海でのアメリカ空母エンタープライズ、フランクリン所属機による急降下爆撃でかなりの損害を被ったままスリガオ海峡に突入、群がり来る魚雷艇を副砲で打ち払いながら進撃を続けた。
主砲斉射の号令と同時に、敵駆逐艦群よりの先制雷撃が右舷に命中。
全電源喪失の為に無線通信も発光信号も使えない沈黙状態となり、旗艦山城が知らぬまま艦隊より落伍。
上甲板ハッチからも滝の様に海水が流れ込むという異様な事態に砲員たちが外へ出てみると、艦首は既に完全に水没しており、なんと1番主砲塔が直接波を切っている状態だったという。
更に、中央部弾火薬庫が大爆発を起こして船体は真っ二つに切断、海面には重油が大量流出し、火だるまとなって漂流する後部船体から炎が燃え移り、辺りの海面は文字通りの火の海、悲惨な地獄絵図と化した。
かろうじて生還した数少ない扶桑乗員の生き残り、小川英雄兵曹はその光景をこのように回想している。
「わずかに艦尾を残すだけとなった扶桑が炎に包まれるのが見えた。
重油が燃え出したのだ。
豆を炒る音を巨大に増幅したような凄まじい音と黒煙を上げて急速に炎の海は広がった。
その炎の中から「ウオー」「ウオー」といううめき声が聞こえ出した。
悲鳴なんてもんじゃない。
助けてくれェーとふりしぼる声、声、声。
まさに生き地獄の中で悶える悲痛な断末魔の叫び声だった。（中略）
若い兵隊たちの泣き叫ぶ顔がつぎつぎと目の前に浮かんでくる。
背筋に粟立つ思いをしながら、ただ呆然と目の前の地獄絵を見つめるだけだ。（中略）
皆いい奴ばかりだった。
「死なば諸共」という連帯意識で心から睦み合った乗員たち。
16歳から28、9歳までの夢多い若者たちが、なんでこんな酷い目に遭わなきゃならないのだろか。
むざむざと死んでいかなきゃならないのか。
「くそっ」、「馬鹿者」、誰にともなく大声でわめき、そして泣いた。
無性に腹立たしく、情けなく、口惜しく、天を仰いで慟哭した」
悪夢は翌朝も続いた。
栗田艦隊を攻撃した帰りと思しき敵艦爆や敵戦闘機が、漂流する乗員たちを片端から機銃掃射して回ったのである。
集団を作って浮いていた生存者たちは大半がこれで射殺された。
集団に入らずポツリと浮いていた人間だけが助かったという。
戦艦扶桑乗員1,600余名のうち、生還者僅かに10名で在った。
西村艦隊は、駆逐艦時雨を除き壊滅した。

起工 1912年3月11日
進水 1914年3月28日
就役 1915年11月8日
沈没 1944年10月25日
除籍 1945年8月31日

詳しくはwikiでも読んどくれ。

余談であるが、扶桑と言えば矢張りその艦橋。
第2次改装前の最も高かった時期で15階層、全高50㍍程だったらしい。
海外(特にアメリカ)ではその特徴的な艦影が美的センスの琴線に触れたのか、日本戦艦としては大和に匹敵する知名度と人気を博しているそうなｗ

艦これでの扶桑。
LV20で史実では計画止まりだった（諸説在り）航空戦艦にジョブチェンジ、更にLv80+設計図で念願の改2に。
改で下がってしまった火力も上がり、艦載機搭載数の変更で大型艦としては破格の汎用性を得た。
史実では働けなかった分、存分に活躍して頂きたい。
改2。