シャープのマスク

　2月の段階で、「2〜3年前に病院の裏の薬局で買って、1/3くらい使った50枚入りマスク」があって、それをちびちびとアルコール消毒したりして使っていた。
　４月に入って「こりゃ足りないぞ、まずいかもな……」という感じになってきたので、ドラッグストアでは全然手に入らない中で多少なりとも動きを見せ始めていた通販で、「5月には届けられるという話の中国製のマスク」を注文した。
　５月にそれが届く頃（だったよね？　ちがった？）に、シャープの国産マスクの抽選が始まった。最初は先着とか、抽選もパンク、みたいな感じだったが、とりあえず抽選に登録してみた。
　そいつが、二週間ぐらい前に「当たった」と知らせてきた。
　権利が当たったので買うことはできるが、値段を見てべつに権利を放棄してもいい、ということだった。値段は4000円弱。
　ちなみに、その前に注文して届いた中国製マスク（学研で販売していたものと同じ、という触れ込み）は、50枚入り一箱が送料と合わせて2500円くらいだった。
　数年前のやつはいくらだったかな〜と思って見てみたら、300円。
　親戚から布マスクを数枚もらって、それを使ってもいた。
　そんな今、さてどうしたものか……と、ちょっと考えたが「まあ、せっかく当たったし国産のマスクもひとつ買っておくか」と買うことを選択。このときまだ少し給付金が残っていたので気が大きくなっていたのもあるけど。
　５月に届いた中国製のマスクも決して悪いものではなかった。だが、数年前の300円で薬局で買ったやつのほうが出来が良いのも確かだった。
　5月のほうは、急造なのかゴム紐の取り付け部分が強く押し付けて溶かしすぎで、ポコっと接着部分ごととれてしまうものが5枚に1枚くらいあるのだ。取れた穴にくぐらせて縛れば使えるから、使わずに捨てるしかないとかいうことはないのだが、まあ出来が悪いのが混じってるって感じ。
　シャープのは、まだ1〜2枚しか使ってないけど、かなりいい。
　とにかくフィット感が段違いだ。鼻に当てて折り曲げる部分だけでなく、そこから頬骨に沿って斜め下に降りていくライン（わかる人にはわかる言い方をすると、仮面ライダーの中の人が外をみるための部分）までが面でフィットしているのだ。顎のラインもぴっちりしている。それでいて、唇との間はしっかり膨らんで隙間が作られている。ゴム紐もゆるいようでゆるくない絶妙な感じだ。それと、25枚ずつで梱包されているところも地味にありがたい。
　非常にできがよく、高いのもわかる。
　でも、ちょっと高いかな。贅沢品だ。