■木リムのためのカンパニョーロの旧型ハブ
イタリアのコモ湖の湖畔の小さな工房で手作りされている木リムを前輪に愛用しています。正確にいえば、アマンダスポーツの千葉さんがディスクホイール作りや、木材リム作り、コンプレッションホイール作りの経験を生かしリム断面を再設計したものです。
リムの強度を確保するために、20mmかける20mmの四角い断面に設計してジョバンニへ特注したものです。天然素材の木材は振動減衰性においてカーボン繊維やケブラー繊維製品をはるかに上回る特性があります。計測によると7倍の性能だそうです。
700Cの木リムを36本のスポークで組んで、木リムに合わせたテンションで張ると、路面からの振動を吸収して、パワーロスのない絶妙のサスペンションシステムをセットしたような乗り心地になります。よく転がるとしか言いようのない特性です。
そうです。この手組のホイールを実現するには36本スポークを張るためのフロントハブが必要になります。カンパニョーロのハブの現行モデルは32穴のみ、シマノもデュラエースのフリーハブの開発を停止して、在庫があれば36穴が手に入ります。
旧型ハブのヌーボレコードの場合は、フリーをねじ込むタイプのリヤハブは使えませんが、100mm幅の前ハブだけは使えます。その後のモデルでリヤハブにフリーボディが一体化されたモデルなら、130mmエンド幅のモデルは前後ハブとも使えます。
もっとも理想的な手組用のカンパニョーロのハブは、アルミ合金製のハブシャフトになって、ハブのボディが太くなったレコードです。この時期もモデルは、最新のカーボンハブなどと同じ構造で、最新のスチール製のシマノ規格や、アルミ製のカンパニョーロのフリーボディと互換性があります。
後輪用の36穴のカーボンリムは、フランスのコリマ製がシクロクロス用として生産されています。ストックがなくても必ず1シーズンに1回は生産されていますから、待てば手に入りましたが、油圧のディスクブレーキ仕様が全盛になるので生産されるのかな。
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