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2020年02月20日09:59

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人生意気に感ず「ネパール少年との対決。新島襄はあわや抜刀に」

◇17日、日本アカデミーでちょっと面白い出来事があった。ネパールの少年H君との力の対決である。その前に前座を語らねばならない。月一回の合同授業を前に私は毎回工夫を凝らし精力を注ぐ。この日のテーマは「新型インフルエンザ」。中国武漢市から始まったウィルスの猛威は中国本土をパニックに陥れ世界に波及、日本も深刻な事態になりつつある。新聞からセレクトした映像を使って私は授業を進めた。娘の声が耳の底に焼き付いていた。「パパ、パウロなんだから今日は怒鳴らないで」。何十年の私の授業を振り返ってそこには常に対決があった。子どもたち相手の場合は胸の熱いものを抑えるのは自分との闘いでもある。国際授業は文化や価値観を異にする人々が相手だから特に難しい。居眠りやあくびなどは大目に見て耐えることにしている。しかし、こちらが全力投球の時、「もう休憩にしましょう」などと言われるとガクンとくる。この日、一角で数人が授業を無視しておしゃべりをしていた。私は娘の言葉も忘れ大声で怒鳴った。しんとなったところで私は上着を脱ぎ腕立て伏せを70回やってみせた。大勢の目を一点に引きつけ、私の意気込みを示すパフォーマンスである。私は言った。「私は間もなく80歳。毎日この腕立て伏せを250回やっている。この体力と気力で皆さんの勉強にこたえようとしています」。会場には緊張感が流れ若者たちの表情には爽やかなものが感じられた。
 授業の後、外に出ると一団のネパールの若者が私を笑顔で迎えた。熱戦を終えての温かいものが流れていた。一人の若者が進み出て言った。「先生の力は凄い。腕相撲しませんか」私の胸にニヤリとするものが湧いた。多少の自信があったし、昨年の岩櫃不動滝の滝行を思い出していた。アフリカの青年と滝に打たれた経験は最高のコミュニケーションであった。私は見上げるようなH君の手のひらを握りある程度いけると感じた。腕相撲は手首の返しと一瞬の集中力が勝敗を決める。八百長なし。国際試合に私は日本の高齢者の名誉をかけた。もがくH君のこぶしを引き倒した時、大きな拍手が起きた。私の授業のことは忘れてもこの出来事は生涯彼らの胸に刻まれるに違いない。
◇18日の「へいわ845」は新島襄の4回目。脱国して上海へ向かう船上の出来事を語った。殴られあわや抜刀と銀のスプーンを海に落としたことだ。波乱の船出が始まった。(読者に感謝)

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