mixiユーザー(id:124952)

2021年07月25日21:02

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日曜は……

 日曜は、池袋HUMAXシネマで、
 「DAHUFA 守護者と謎の豆人間」。

 これは、過激な暴力描写で中国史上初の年齢制限付公開となったファンタジーアニメ――もっとも、中国では映画に対するレイティング制度がない上に、アニメは「子供向け」と認識されているので、制限は製作者による自主規制だと言うのですが。

 奕衛国の王宮から失踪した皇太子を捜すため、王家の守護者であるダフファーは国境を越え、不気味な気配が漂う、奇妙な村に辿り着いた。
 この村の住民は、人ではなかった。喋らず、見た目も皆そっくりで、感情も自由意志もないようだった。
 そんな村で、皇太子を見つけ出したダフファーは、この村に隠された秘密へと徐々に近づいていく……

 このアニメ、絵柄としてはよくあるマンガタッチで、シンプルな描線でありながら、細かく描写されたディティールなど、スタジオジブリ作品を彷彿とさせるもの――内容、そして描写からしても、これは「もののけ姫」ですかね……そんな絵でありながら、奇妙な“村”に住まう人ならざる住人を腕や頭を撃ち飛ばし、切り刻む描写が続く……まぁ、これは子供に見せるものではないか。
 物語内容としても、“村”の設定や、住人を支配する権力者の構図は風刺SFとして見事なものであると言える。
 それにしても、住民を、特産品であり武器でもあるある“もの”の生産の為に恐怖で支配している様子とか、支配の方策として、住民の言葉を奪い、住民による相互監視と密告、そして暴力で押さえつけて行く……と言うのは、メタファーとしても露骨ではないだろうか?
 前述したように、「アニメは子供の観るもの」だとして検閲が緩かったのかも知れないが、それにしても、よくもまぁ、この内容を中国で公開出来たものだ。

 映画としては、この“村”の世界構築にエネルギーを使い果たした感があり、上手くまとまっているとは言えないし、いささか中途半端な結末であるとも言える。
 だが、その内容は、さまざまなメタファーに富み、これを生み出した想いを含め、様々な事を考えさせられる映画だ。

 
 帰宅後、土用の丑の日にはちょっと早いが、今日は鰻丼にした。
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