日曜は、午後、Kinoシネマみなとみらいで、
「シャイニー・シュリンプス! 愉快で愛しい仲間たち」。
これは、実在するゲイの水球チームを巡る人間ドラマ。
「シャイニー・シュリンプス」のメンバーであり、実際にゲイゲームズへの出場経験もあるセドリック・ル・ギャロが、マキシム・ゴヴァールと共に共同監督・脚本を担当している。
五輪銀メダリストでもある水泳選手のマチアスは、ゲイのジャーナリストへの差別発言により水泳連盟から出場停止処分を受けてしまう。
世界水泳への出場を目指していたマチアスは、選考試合への出場資格を得るべく、連盟が求めた社会奉仕活動として、ゲイの水球チーム「シャイニー・シュリンプス」をコーチし、3ヶ月後にクロアチアで開催されるLGBTQの五輪“ゲイゲームズ”にチームを出場させる事になる。
しかし、メンバーは、勝ち負けにこだわらないパーティー好きなお調子者ばかりで……
LGBTQの世界には寡聞のため、“ゲイゲームズ”という大会の存在を知らなかったし、LGBTQの世界をのぞき込む興味もあって観た映画だが、これはなかなか面白い。
実際にゲイで、チームメンバーでもあったセドリック・ル・ギャロが監督している事もあり、彼らの日常が生々しく、リアルに描かれているのも魅力だろう――まぁ、予想通り、男の裸はこれでもか、と言う程出てくるし、男の尻もてんこ盛り……えげつない描写もあるのだが、それでもユーモアを交え、「見せる」ものにはなっているのはフランス映画らしい所だろうか?
LGBTQ差別に始まる本作だが、そうした性的マイノリティであるゲイが、トランスジェンダーを「扱い難い」を敬遠し、レズビアンに差別発言を行って、それを咎められると「マイノリティの特権よ」と反論する辺りは、ゲイである監督が語らせた台詞である、と言う事も含めて考えさせられる。
面白い映画だし、最後は結構感動的に締め括って娯楽作品としてはまずまずの出来ではあるが、スポ根映画としては、勝負をややぞんざいに描いているせいもあって物足りないし、盛り込まれたエピソードの様々が魅力的なのに、それを活かしていないのも勿体ない感じだ。
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