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2021年01月19日00:13

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水曜は……

 水曜は、在宅勤務。仕事の後、TOHOシネマズ川崎で、
 「スタントウーマン」。

 これは、ハリウッドで活躍するスタントウーマンたちの素顔に迫るドキュメンタリー。
 製作総指揮、そして映画ナビゲーターは、「ワイルド・スピード」シリーズのミシェル・ロドリゲス。

 ハリウッドでは未だ多くのスタントパフォーマーたちが活躍しており、その中には女性も多い。
 だが、そんな“スタントウ−マン”活躍の過去には、男性中心の世界で彼女たちの地位や権利を守るために戦ってきた歴史があった。
 本作は、映画黎明期から、身体を張ってアクションシーンを演じてきたスタントウーマンたちの証言を紡いでいく。

 スタントウーマンの歴史と主張にスポットを当てると言うテーマは、派手で趣旨も明快。現代の社会性にも合っている。黎明期の映画界では、女性も男性と変わらずアクションをこなしていたのに、映画がビジネスになるとアクションは白人男性のものになり、女性のアクションシーンも、女装した男性が演じる、と言う歴史があった。そんな、白人男性優位集団のハリウッドの「スタントマン協会」には白人男性しか加入出来ず、「黒人スタントマン協会」設立後、更に「スタントウーマン協会」を作った、と言うのには考えさせられる――しかも、協会の代表を務めた女性は、設立後数年に渡って、スタントの仕事を干された、と言う……

 また、女性ならではのアクションの難しさもある。
 男性ならば衣装がほぼ全身を覆うので、その下にプロテクターなど保護具を装着出来るが、女性の場合、ドレスやスカートなど、肌を露出する衣装が多く、しかも女優の殆どは痩身なので、それにイメージを近づける為には、衣装の下にプロテクターをつける事が出来ない。それで怪我をしないようにするには、男性のスタントパフォーマー以上に身のこなしを柔軟に、しかも、僅かのミスも許されない、と……しかも、立場の弱い女性はひとつのミスで全てを失う、と言う。そんなプレッシャーに耐え、鍛錬し、現場に臨のには、頭が下がる。
 しかも、彼女たちはそれを楽しそうにやっているのだ。
 ナビゲーターのミシェル・ロドリゲス自身、「撮影で、カッコいいクルマが用意されていても、運転するのは自分じゃない――仕事、間違えたかな」と言うほどに輝いている生の発露が眩しい。

 ドキュメンタリー映画としては、構成が凡庸で、口述場面が大半を占めるのだが、挿入される数多の名作のアクションはキラ星の如くだし、語る彼女たちが生き生きとしていて魅力的。
 ハリウッドのスタントウーマンとしては、よく知られているゾーイ・ベルの登場がなかったのがちょっと残念だが、今回は、名前を知られる事の少ない裏方専業者にスポットを当てた、と言う恰好で、尚且つ、ミシェル・ロドリゲスが製作しただけに、彼女に縁のある「ワイルド・スピード」に関わった女性たちが中心と言う事で仕方なかったのかな……
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