水曜日、今日は仕事の後、ブルク13で映画……だとすると、クルマではなく、バイクだな。
ブルク13には、駐車料金サービスがなく、駐車場はまるまる払う必要があるが、バイクなら駐輪場は3時間サービス。上手く時間調整すれば、食事して、映画観て、駐輪代はゼロで済む。安上がりだ。
と、言う訳で、今日はコレで出勤。
仕事終わりに、予定通り、横浜ブルク13へ。
今日の映画はこれ。
「空に住む」。
これは、作詞家・小竹正人による同題小説を原作に、「ユリイカ」の青山真治が「共食い」以来、7年ぶりに監督した映画。
主演は、多部未華子。主演で映画化。共演は「愛がなんだ」の岸井ゆきの、「植物図鑑」の岩田剛典。
小さな出版社に勤める28歳の小早川直実は、両親の事故死の後、、叔父が投資用に保有する渋谷のタワーマンションの一室に住むことになる。
まるで“空”に住んでいるかのようなその部屋で共に暮らすのは、長年の相棒、黒猫のハルだけ。喪失感を抱えながら浮遊するように生きる日々。そんな彼女の前に突如として現れたのは、同じマンションに住むスター俳優・時戸森則だった……
これは、高級ホテルのような部屋、近所にはスター俳優……と言う、庶民には、まるで縁のない、正に“天上の世界”の物語。
両親の死と共に、それまでの暮らしを失い、喪失感と共に、そんな世界で暮らすようになった直実は、最後まで観ていても何を考えているのか掴みづらい――もっとも、彼女を演じた多部未華子でさえ、よく判らなかったというのだから当然かも知れないが――それでも、これは家族の物語であるのは理解出来た。
時戸森則は、家族になる事を「ぞっとする」と言う。そして、プライベートに遠慮なく踏み込んで来る叔母の明日子には苛々させられる……その感覚は判る。自身、そうした人間関係を疎ましく思う時があるからだ。
この物語は、そうした極端とも思える人間関係の果てに、それまで疑う事もなかった、両親と言う“家族”を失った直実が、“家族”と言うものをあらためて整理するものなのだろう。
多部未華子は、直実と言う難役を上手く演じていると思う。十代の少女のような表情を見せる事もあれば、大人の女性としての強さを見せるシーンもある。破水した後輩を叱りつける場面では凄みさえあったほどだ。
自分的には面白いと思ったけれども、、タワーマンションを舞台とする浮世離れした印象が、かつてのトレンディドラマを感じさせ、食わず嫌いで敬遠する人も多いだろうな……また、観ても評価は分かれそうな感じだ。
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