mixiユーザー(id:124952)

2020年05月23日11:23

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金曜は……

 金曜は在宅勤務。

 夜、NETFLIXで、
 「アメリカン・ファクトリー」。
 これは、アメリカの旧GMの工場を、中国企業が再生させる様を描いたドキュメンタリー。
 前米大統領、バラク・オバマとミシェル・オバマの製作会社であるハイヤー・グラウンド・プロダクションズの第1作。NETFLIXで観る事が出来るが、アメリカでは劇場公開もされ、今年のアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞している。

 アメリカのラストベルト、オハイオ州デイトンのGM工場。かつてはシボレー車を生産していたが、閉鎖された後、廃墟となっていた。
 2015年、中国の自動車用ガラス企業フーヤオが進出、工場を再生させ、失業していた地元住民を雇用。州政府はこれを歓迎するが、生産は思うように伸びず、工場では苦戦が続いていた……

 映画は2015年のフーヤオ進出より、その生産が軌道に乗り、利益を生み出して行くに至る2017年までを描いている。
 見所を言えば、アメリカと中国の、産業と労働に関する姿勢の衝突、となるだろう。勿論、仕事とは日々の糧を得る為のもの、それはアメリカでも中国でも変わらない。だが、あくまで自分の人生があり、生活がある、と言うアメリカ人に対し、中国人は、企業の発展と、そして国に対する献身を、自己より優先する事を疑わない。それは、国が豊かになった末に、中国人の、そして子供たちの幸せがある、と信じているからで――これは、かつての日本や、韓国も似たような部分があり、抵抗なく理解出来てしまったりする一方、「仕事が遅い」と言われ、予定の仕事も終わっていないのに残業もしようとしないアメリカ人の方を理解出来なかったり……

 フーヤオは、当初、現地法人の幹部をアメリカ人で固め、建物の装飾にも中国色を控えて「郷に入っては郷に従う」と言う姿勢を見せているし、従業員の家族ぐるみの交流も生まれ、技術交流で中国のフーヤオ本社に招かれたアメリカ人が、その仕事ぶりに感銘を受け、国や民族を超えてひとつとなる、と言う事に感動して涙したりもする――ただ、軍隊調の昼礼にはさすがに引いてしまったようだが。
 しかし、そんな蜜月時代は長く続かず、生産性が高まらないのに業を煮やしたフーヤオが、幹部を中国人に入れ替え、労働組合を作ろうとする社員を排除するなどの強硬姿勢を見せる事で対立は決定的なものになって行く……

 映画は、組合潰しを行ったフーヤオが、ロボットの導入により生産性を高めると共に、従業員の解雇を進めて行くのを描いて、近い将来、ロボット化による作業者の大量解雇の時代を予感させて終わる――ただ、この最終章は、かなり唐突な挿入に感じられた。
 それまで、アメリカと中国の国民性の差を描いて、それが経済力で日本を追い越してアメリカに迫る中国の勢いを生んでいる事を示しながら、最後、民族・国家を問わない、機械化への警鐘で締めくくるとは、何と言うか、木に竹を接いだような感じもし、まとめ方としてはいささか納得出来ないものだった。

 これを見終えたのは21時過ぎ、でも、もう何もする気が起きずに眠り込んでしまった辺り、体力が落ちているかなぁ……
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