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2020年03月16日00:48

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日曜は……

 日曜は思ったよりも天気がいい……これならバイクに乗りたかったな、とも思ったが、既にチケット購入済みでもあるので、映画を観に行く。

 まずは、シネマート新宿で、
 「PMC ザ・バンカー」
 これは、「テロ,ライブ」の監督キム・ビョンウ×主演ハ・ジョンウが再びタッグを組んだミリタリー・サバイバル・アクション。

 民間軍事会社(PMC)で、傭兵として特殊作戦に従事して来たエイハブは、CIAの依頼により、11名の部下を率いて朝鮮南北境界線の地下バンカーに潜入していた。「北朝鮮の要人を拉致し、CIAに引き渡す」と言う仕事は、10分で終わるはずだった。
 だが、北朝鮮をめぐるアメリカと中国の思惑に翻弄された上に信頼していた仲間にも裏切られ、エイハブらはバンカー内で窮地に追い込まれるが……

 この映画、何と言っても舞台設定が巧妙。
 秘密の地下通路はまるでRPGのダンジョンのようで、自走ドローンによるカメラとセンサーで、敵味方の動きを把握しつつ戦いを繰り広げる、と言う展開はまるでRPGゲームのよう。しかも、専門家からの指示によりミッションをこなす、と言う描写もまたゲーム的。
 一方、物語の方は、大統領選挙を睨んで、北朝鮮の非核化を遂行しようとするアメリカと、北朝鮮を西側との緩衝地域としての自治領にする事を目論む中国、と言う現実を下敷きに、物語を現在から数年後とする事で描写に自由度を与え、これまたありそうな政治的駆け引きを描き、そこに翻弄される現場の苦闘を描いて行く。

 アクション&サスペンスの方も、銃撃戦だけでなく、ダンジョンのような地下通路を活かしての逃走、瀕死の重傷者に対する医療サスペンスと来て、最後は思わぬ展開、と息もつかせぬ面白さ。
 隣国を“敵”と描くだけでなく、アメリカや中国も黒幕として実名を出してしまう勇気や、ハリウッドに予算と規模で及ばなくとも、その制約の中で国際的に通用するアクション・エンターテイメントを作ってしまうのには恐れ入る。
 “敵”もまともに描けない温いアクション映画や、お手軽恋愛映画ばかりの日本映画とはレベルの違う力量に嘆息する思いだ。


 次いで、恵比寿ガーデンシネマで、
 「ジョン・F・ドノヴァンの死と生」
 これは、グザヴィエ・ドラン初の英語作品となるドラマ。
 出演は「ボンペイ」のキット・ハリントンと、「ワンダー 君は太陽」のジェイコブ・トレンブイ。

 2006年。人気俳優ジョン・F・ドノヴァンが謎の死を遂げる。10年後、新進俳優ルパートが、少年時代にドノヴァンと文通していた手紙を元にした本を発行。ジャーナリストのオードリーは、プラハでルパートのインタビューをすることになり……

 この映画、グザヴィエ・ドラン監督の得意とする、「母と息子」がテーマとなる。
 初の英語作品で、ハリウッドに進出したものの製作の混乱(主要登場人物であったジェシカ・チャスティンが途中降板し、出演シーンは全て削除された)もあって、評判は散々だったと言う――だから、2018年に製作されたにも関わらず、日本での公開がここまでずれ込んだ――のだが、映画としては悪くない。確かに、二組の母子を描写、しかも、2つの家族と2つの時間軸を交錯させながら描くので、ややまとまりの悪さ、と言うか煩雑さを感じる部分もある。
 それでも、名優を起用し、締める所はぴしっと決めている辺りはさすがだし、後味も決して悪くない。
 
 むしろ、ハリウッド進出、初の英語作品でありながらも、手慣れたテーマを持ち出し、自分らしい映画が撮れた事だけでも大したものではないか。
 これは次の作品が楽しみだ。
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