朝から冷たい雨……と思っていたら横浜では初雪が観測されたらしい。
午前中に水槽の水替えをし、午後は映画。
まず、1本目はブルク13で、
「ルパン三世 THE FIRST」。
これは、モンキー・パンチ原作の傑作アニメシリーズ「ルパン三世」を3D・CGアニメとして映画化したもの。
監督、脚本を務めるのは、「アルキメデスの大戦」の山崎貴。
怪盗アルセーヌ・ルパンをしても我が物に出来なかった伝説の秘宝ブレッソン・ダイアリーを狙うルパン三世は、彼を出し抜いてまんまとブレッソン・ダイアリーを手に入れた考古学を愛する少女レティシアと共にその謎に挑む。
だが、2人の前に秘密組織の研究者ランベールと組織を操る謎の男ゲラルトが立ち塞がる……
この映画版だけど、シリーズ初となる3D・CGはなかなかの出来。リアリティを増しつつ3D化されたアニメキャラクターと、メカニック&背景のバランスもよく、アニメ表現ならば日本に変わらぬアドバンテージがある事を感じさせる。
物足りないのは物語の方で、これまで時代をはっきりとさせて来なかったルパン三世シリーズの中で、「第二次大戦の十数年後」と時代を背景を明確にしてしまったのは気になるし、物語は、内容や演出に過去作品に既視感を感じさせる部分が多過ぎる――極論すれば、内容としては「カリオストロの城」の焼き直し、と言ってもいいだろう。特にエピローグなどは完全にカリ城だ。
また、実写作品ではリアルな演出を見せる山崎貴監督だが、アニメとなると途端にリアリティを無視するのも気に入らない――単発の複葉機を6発の巨大飛行艇が追いかけ回す空中戦描写などは噴飯もので、宮崎駿でなくとも飛行機を知ってる者なら絶対にしないだろう。
「ドラえもん」や「ファイナルファンタジー」もそうだったのだが、過去作品を継ぎ合わせて3D・CGにしてできあがり、と言う、“やらされ仕事”と思ってやっているのではないにせよ、安易に作っているように感じてしまった。
「ルパン三世」の後、シネマジャック&ベティに移動。
そこで、
「ゴーストマスター」
を観ようと……したら、映画館に滅多にない事だけど、若い女性が大勢……実は、この回は監督と出演者による舞台挨拶付で、そこに登場する助演の板垣瑞生のおっかけらしい……
さて。
「ゴーストマスター」
これは、第2回TSUTAYA CREATOR’S PROGRAM準グランプリとなったホラー映画。
人気コミックに基づく映画「僕に今日、天使の君が舞い降りた」の撮影現場でこき使われている助監督・黒沢明。
いつか自分が監督しようと書いた脚本「ゴーストマスター」を肌身離さず持っていたが、黒沢の不満が脚本に悪霊を宿してしまい……
これもまた、「映画を作る映画」。
映画製作の裏側を見せるだけでも映画ファンにとっては楽しいのに、主人公の黒沢明(この名前で映画業界にいたらイジられるの必須の名前だ)が、トビー・フーバーの「スペース・バンパイア」に心酔するB級ホラー映画オタクと言うのがまた……そんな黒沢が、トビー・フーバーを侮辱されてキレ、
「トビー・フーバーに謝れ」
から始まって、名監督の名を次々に挙げるのだけど、タランティーノは除外されてしまう、と言うのにはウケる。
内容としては、いささか趣味の悪いスプラッターホラーなのだけど、これをホラー・コメディとして見せる監督のセンスもあって、ホラー度合いは弱め。
ラストもひとひねりしてあって、最後まで楽しめる。
ただ、最後のアレは、スクリーンじゃなく、TVモニターだよなぁ……まぁ、TSUTAYAのコンテスト応募作だから、その辺は仕方ないのか……
映画上映時、舞台挨拶が終わったら、それを目当てに来ていた若い女性が次々に席を立ち、観客の大半がいなくなった……ので、ゆったり観ようと席を移動したのだが、既に映画が始まっており、荷物を落ち着かせるのにがさごそしていたら、後ろ席から、
「うるせえ」
と注意された……反省。
怒られた事よりも、映画好きとして、映画鑑賞の妨げになるような事をしてしまった事を深く反省……最近、メンタル弱っているせいもあって、映画の後、酷く落ち込み、帰宅後もずーっと気分が沈んだまま。もう、自分には映画を観る資格がない、もう映画館に行けないとまで思い詰めていた。
とりあえず、これ書いて気持ちを整理。
要するに、もう二度とあんなことしなきゃいいのだ……まぁ、それで済む事ではないのだろうけど。
ログインしてコメントを確認・投稿する