夏休み8日目の土曜。
所沢の航空公園に行こうか、と予定していたのだけど……台風一過の関東は猛暑で、横浜でも33℃。埼玉だと38℃以上になる可能がある、と言う事で出かける気喪失。
結局、冷房効かせた部屋でぐうたら過ごす事に。
それでも午前中に水槽の水替えを……と思ったら、40cm水槽の上部フィルターの揚水ポンプが故障……このフィルター、部品のバラ売りをしてない。またしてもフィルター丸ごと交換か。とほほ。それで近所のホームセンターに行くも在庫なく……結局、アマゾンで注文することに。
午後、先日縫い目がほどけてしまったチノパンを直す。
このチノパン、最初は内股が破れたと思ったのだけど、よく見たら縫い糸が切れて縫い目が解けただけ。これなら直せるだろう。
……とは言え、家のミシンは叔母が倒れた後、処分してしまったし、そもそもシロウトに使えるものではない。(業務用ミシンだからね)
手縫いでやるしかない、と言う事で解けた所を布用接着剤で固定、半返し縫いで縫っていく……まぁ、これなら大丈夫だろう。
夕方、映画を観に行く。
今日の1本目は、ブルク13で、
「イソップの思うツボ」
これは、「カメラを止めるな!」の上田慎一郎監督と、同作にスタッフとして参加した中泉裕矢、浅沼直也の3人が共同監督を務め、映画内に登場する3つの家族をそれぞれ撮影する、と言う異色作。
カメだけが友だちという、内気で冴えない大学生の亀田美羽。大学の同じクラスには、テレビで人気を集めるタレント一家の娘・兎草早織がいた。そんなある日、臨時講師としてやってきた八木圭佑に一目惚れした早織は、圭佑にアタックを開始し、デートの約束をするのだった。
一方、父と共に復讐代行屋を営む戌井小柚は、兎草早織の父親の依頼で、妻の浮気相手に制裁を加えていたが――
この映画も、「カメラを止めるな!」同様、ネタバレ厳禁な感じがあるので、なかなか感想が難しい……まぁ、冒頭、美羽の家庭での母親との会話がどうにも不自然でひっかかったのが、実は……となる辺りを含め、「カメラを止めるな!」同様のどんでん返し構成。
台本が出て来た時には、一瞬、「またか」と思ったものの、今回は、学園ラブコメからクライムサスペンスへと転ずる内容となっている。
3つの家族を3人の監督が描き分けるとか、工夫は見られるものの、どんでん返しのトリックの完成度は「カメラを止めるな!」には及ばず、「家族」の物語が、波乱の後に「家族」に帰着する辺りもこじんまりとまとまってしまっている感じ。また、クライムサスペンスと言う性格上仕方ない部分があるとは言え、「カメラを止めるな!」に対し、笑える部分が少ないのも物足りない。
とは言え、面白い事は面白く、「カメラを止めるな!」の監督の新作、と言う点においては、まずは及第作、と言う所だろうか。
2本目、ジシネマジャック&ベティに移動、
「アンダー・ユア・ベッド」
これは、大石圭の同題小説を「氷菓」の安里麻里監督が映画化したもの。
11年前、大学生の自分のことを名前で呼んでくれた千尋のことをふいに思い出した三井は、彼女の自宅を探して、訪ねて行く。
千尋は結婚をし、既に子供もいたが、三井が目にした彼女は見る影もなくやつれていた。あんなに輝いていた千尋がどうしてそうなってしまったのかを知りたくなった三井は、彼女の自宅の近くに観賞魚店を開き、彼女を監視するが……
これは、社会から無視され続け、空気のようになっていた男のメロドラマ。
三井には存在感がなく、それを利して千尋にストーキングし、果ては彼女の自宅のベッド下に潜んで夫婦の営みの様子を伺う……と言う展開。
また、大石圭の物語らしく、女性へのサディスティックな性描写も満載、千尋が夫から受ける暴力描写は、SMプレイなどと言うレベルを超え、凄まじいと言えるほど――韓国映画ならともかく、日本映画でここまで女性を痛めつける描写がある映画も珍しい。
これだけ見るとサディストの夫と、変態ストーカーにつきまとわれる女、と言う救いようのない展開ですが……この物語、終盤において感動のクライマックスを迎え、これが実はメロドラマであった事を明らかにする。
正に男心のツボを突いたとした言い様のない、見事なまでの純愛ラブストーリーなのだ。
そんな純愛の対象となるヒロインの千尋を演じたのは「私は絶対許さない」の西川可奈子。相変わらずの脱ぎっぷりのよさ、「私は絶対許さない」では中学生を演じた童顔と、演技の幅を生かし、溌剌とした大学生と、DVでやつれた主婦をひとりで演じて見せ、これは文句なし。
その反面、三井役の高良健吾は、三井と言う存在感のない男を演じるにはいい男に過ぎ、目力もあり過ぎる感じ。
「愛がなんだ」もそうだったけど、女性監督が選ぶと男のレベルが上がるよなぁ……
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