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2019年05月24日01:17

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木曜は……

 木曜は、帰宅後、あらためてブルク13へ。今日の映画は、
 「アメリカン・アニマルズ」。
 これは、2004年にケンタッキー州の大学図書館で大学生の若者たちが犯した希少本強盗事件を映画化したもの。
 自分は特別な人間なんだ――と、大学生活に失望していたスペンサーは、窃盗事件を繰り返してスリルを得ている悪友のウォーレンと、大学図書館に保管されている1200万ドル相当の貴重な本を盗み出すことを思いつくが……

 この映画、冒頭に「この物語は事実に基づく」と出たテロップを修正、「この物語は事実」と言い切る。
 その理由は、すぐに明らかになる……なにしろ、この映画。強盗事件を起こした4人の大学生、本人が出演、インタビューに答える形で当時の事を振り返りながら、物語を進めて行く、と言うなかなか斬新な構成。
 しかも、この映画、決して真面目な再現ドキュメンタリーではなく、ウォーレンを演じる俳優エヴァン・ピーターズの横にウォーレン本人が並び、エヴァン・ピーターズが
 「こんなだったのかな?」
 と尋ねるのに、
 「うん、大体こんな感じ」
 と答える、と言う虚実入り乱れたシーンまである。
 そんな感じで、決してシリアスなだけでなく、始まった物語は、意外な事に、クライム・サスペンスと言うよりも、青春映画の趣。
 犯行計画を練りはするものの、そこは若者の思慮不足で計画は明らかに杜撰、いざ犯行となっても、チームワークや事前の段取りもすっ飛んでのドタバタで……まぁ、素人の犯行なんてこんな感じがリアルなのだろう。
 特別な自分だから出来る、自分だけの新しい未来を開こうとした愚かな試みは失敗し、人を傷つけた報いとして、取り返しのつかない傷を負った若者たち……でも、それもまた青春だったのだ、と言う、これまた苦い青春映画だが……輝く未来を手にする人が多くはない現実に照らし合わせて見ても、これは決して少なくない人の共感を得る事の出来る青春群像劇になっていると思う。
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