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2019年02月22日08:45

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遠まわり

子どものころ

帰り道の途中に

やさしいおうちがあった


素敵な塀に囲まれてた



ある日


ねえ
ここに好きな絵を描いてみる?


って 声をかけられた



普段はいたずらなんて

ほとんどした事がなかったから

ドキドキしながら

ちょっとだけ

はじめての らくがき...



やさしい目で見つめられ

やさしい言葉で褒めてくれるから

どんどん どんどん

これまでのタガを外していった...




それからしばらくして

また あの時のことを思い出し

無性に落書きがしたくなり

また 訪れた

素敵な塀



今日は おうちの人は

見ていないけれど

最初からタガが外れていて

この前以上に

思いっきり好きに

描きなぐった




有頂天になり過ぎていた...




今日は いけない日だった...





我に返った...








もう

あの道は通れない



だから...





その日から


ぼくは



遠まわり





もう

立つことは無い


きっと...




あの


やさしい素敵な


塀の前には...


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