少し早く目覚めた朝
ケトルにたくさんの水を注ぎ
強めの火にかけて
じっと 見つめる
次第に
穏やかだった水の粒子が
少しずつ 激しく
動き出す
オーブントースターの蓋を開き
真っ白でふわふわの
パンを 置く
蓋を閉め
ダイヤル式のタイマーを
5 にセットして
見つめる
だんだんと
白く柔らかかったパンの頬が
赤らみ 固くなっていく
微粒子に熱を与え続けると
少しずつ
激しく
動き出し
変わっていく
ぼくが与え続ける熱は
やけどの心配もない
ほんの些細なものだけれど
ずっと ずっと
与え続けていたら...
きみの その微粒子は
だんだんと
変わって いくのかな?
朝のひとときが
そんなことを
ぼくに...
思わせて
くれた
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