mixiユーザー(id:12410478)

2019年12月08日08:45

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子どもが親を知る権利。第一優先だろうか。

まず、慈恵病院の試みに、衷心より敬意を表したいと思います。
赤ちゃんポスト以来、多くの人命を救ってくださいました。その人道的な功績は、燦然と輝くものがあります。
慈恵病院は、カソリックの修道会により19世紀に設立されました。
昭憲皇太后がお手許金(一円金貨二万枚相当)を下賜してなった、慈恵医大とは別の系統です。

もちろん、昭憲皇太后の莫大な下賜金は、国庫からの支出であるが、皇后の慈悲という形をとった…という名目に過ぎないものかもしれません。しかし、名目や名分は重要です、そう信じられ、感謝されてきたという歴史があるからです。
皇室もカソリックも、肯定するかどうか、カトリックなら信じるかどうかは、別の問題として、本来は福祉に寄与すべき結社です。よく、アメリカのプロテスタントが、質の悪い新興宗教だという人がいます。現状のいわゆる右翼にしても、本来のあり方とは乖離しています。

ところで、
人工受精を巡る、日弁連の提言も多くのスペースが、「子どもが親を知る権利」に割かれています。

ラジカルかもしれません。
「親」を超越すること、親子関係から自由になることが、本当の人権ではないでしょうか。

日本の近代文学は、家との対決をテーマにしたものだとよく言われます。
しかし、どうでしょうかねえ。
阿漕な親(たとえば、有島武郎が対決して「新しき村」という形で勝利した不在地主の父親)との対決はあります。しかし、親子関係そのものと対決しているかというと、そうは言えませんね。

また、今、「不在地主」と書きました。それで思ったのですが、
当時、批判された「不在地主」(東京で遊び暮らしていてその土地で農民と苦楽を共にしていないが、地代だけは吸い上げる)は、まさに、FXやっている現代の小金持ちの姿です。

いろいろな意味で、近代の体制批判は、不徹底に終わりました。

我々は、不徹底に中断した作業の続きを託された立場ですが、
今は、小説などの創作の時代ではなく、
制度設計と思想研究の時代だと思います。


■赤ちゃんポストの病院が「内密出産」実施へ 費用も負担
(朝日新聞デジタル - 12月07日 21:17)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5893547
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