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2019年10月06日11:57

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たまには文学の話を。村上春樹は、ノーベル賞を取らなくてよい。

ノーベル賞は、1901年に始まっています。

そのとき以降に存命だった著名な小説家、哲学者(ベルグソンも受賞しています)で、受賞から漏れた主な人は、
プルースト、トルストイ、ボルヘス、ジョイス、カフカ、フロイト、フッサール、ハイデッガー、カール=ポパー、ウィトゲンシュタイン…
(生前、無名だったカフカはやむを得ないでしょう)

仮に、専門家を相手にした「二十世紀に存命した小説家、哲学者のベストテン」を選ぶとしたら、この十人のうち、六人は入るでしょう。そして漏れた人も二十位以内には入ると思います。
フロイトは、批判者が多いですから洩れるかもしれませんが、業績は巨大です。
ウィトゲンシュタインも、哲学をどうとらえるかによって、無視する人もいるでしょうが、ベストに挙げる人もいるでしょう。ポパーも似ています。

一方、このような大物に迫る(超大物)、受賞した大物は、
フォークナー、マルケス、ベルグソン
くらいでしょう。

何を言うか、ジイドやロマン¬=ロラン、カミュやスタインベックがいるではないか…という反論があるかもしれません。
しかし、方法の新しさがありません。

方法は、現実を切り取る方法です。

たとえば、私は、カフカの『巣穴』や『アメリカ』を読んで、現実とは何かと深く悟るものがありました。
現実の恐怖は、現実とは違う。
むしろ、ありのままに世界を見ることが、現実の恐怖だ。
そしていうまでもなく、
ありのままにみることが、幸福でもあると。

同様にプルーストを読んで、時間の観念を変える人もいるでしょう。

生き方への影響です。

それが積み重なると、ちょうど、体育会の青年が賢くなると「目上に絶対服従」が虚礼だと気付くように、ゆっくりと世の中がよくなるのではないでしょうか。

そういうものがなくてもいいなら、江國香織や吉本ばなな、さらには、梶原一騎が受賞したっていいことになります。

日本人はどうかというと、
川端康成、大江健三郎ですが、どうですかね…

と考えると、村上春樹は、受賞に値するでしょうか…


カフカ 『巣穴』のあらすじが載っています
http://blog.livedoor.jp/bunken_u_tokyo/archives/1915187.html

■文学賞2年分、平和賞候補にグレタさん=7日からノーベル賞発表
(時事通信社 - 10月06日 07:31)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=5815462
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