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2019年08月20日07:39

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ごく稀に、入試科目の話を。

今の都立上位校の高校入試は、よくできています。
都立西高の問題のリンクを貼ります。
http://www.nishi-h.metro.tokyo.jp/menu09.html#etc
難しいし、いい問題です。優秀な卒業生を輩出できる)問題です。

主要科目が一科目凡庸でも、他が優秀な場合、合格できます。
二科目は、努力だけではダメ。天分がないといけませんし、後の一科目は、普通程度以上が必要です。欠陥がなく才能のある人材でないと合格しません。

そう考えると、エリート育成機関と考えた場合、
高校では、西や日比谷
大学では、東大や京大は、うまくできています。
私は内申書には絶対反対です。
センター試験や新テストにも絶対反対ですが、独自作成問題、二次の入試問題だけをみると
都立のトップから旧帝大に行くというのは、無理がない自然なコースであり、下らない勉強をしなくていいコースだと思います。。

この場合のエリートとは、国家枢要の人材として選ばれた者という意味ですから、
「厚生労働省の官僚で、ユネスコに出向している人」
などを指します。
大学教授ですら、この定義に当てはまらないかもしれません。

だから、もう一つの問題があります。
「一科目しか必要がない稼業の場合は、どう考えたらいいか…」
という問題です。

たとえば、東洋大学という大学があります。
私の出身校より入試ははるかに簡単ですが、国文は優秀。
政治や経済、外国の言語理論などが必要になるジャンルは、国文では非常に限られているからです。
だから、難しい大学を出ている人も、その後、英語などを勉強しなくなります。確かに、「ポルトガル語ができる。だから、ルイス=フロイスやロドリゲスなど宣教師が書いた著作や書簡を正確に読んで、戦国〜安土桃山の日本語を解明した。」という人はいますが、ほんの一握り。ということは、外国語は要らない…ということです。

私も、室町時代の日本語ではありませんが、比較的国文以外の知見が必要なジャンルを専攻しました。外国の理論を援用すると、みんな勉強していないので、張り合いがないというより、同業者から、奇異な目でみられています。

数学に至っては、使って論文を書いた…という人は、国文畑では見たことがありません。
(数学を使った論文は、厳密に言えばあります。「豊臣秀頼は、秀吉の子ではない。」ということを、確率を使って証明した論文を読みました。途中で数列のようなものが出てきたりして、私には結論しか理解出来ませんでしたw 著者は産婦人科のお医者さんだそうです。)

同様に、理系の人で、企業で研究開発する人に古文が必要だとは思えません。

数学者の人などに聞くと、全科目の教養があった方がいい…ということですから、
おそらくは、勉強ができて社会に貢献する人は、
甲 全科目型
乙 一科目型
とその中間に分類できると思います。

さらに、学校の先生などはどちらかというと甲に近いタイプの方がいいでしょう。

また、どんな商売でも、たとえば、当用漢字が半分しか読めないとか、二けたの足し算が出来ないなど、何かが極端に弱いとダメです。
ですから、西高に受かって、大学入試科目として、数学を切って私立文系に、あるいは古文を切って理系に進むなどはいい針路のえらびかたかもしれませんね。
そう考えると、出口の問題も、かなり複雑です。

入試科目の改革も結構ですが、
出口を十分に考えていないと意味はありません。

早稲田政経の場合も、たとえば政治学などに進む人に、本当に数学は必要か。。

現状の情勢では、数学が出来ない人は、慶應を志望するでしょう。
そして、早稲田政経の入試も元に戻るでしょうね。



■中学受験で英語入試が主流化 2020年教育改革で現場はこうなる
(AERA dot. - 08月19日 16:00)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=173&from=diary&id=5753422
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