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2019年08月09日08:46

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人が伸びるためには、金と暇が要ります。

しばらく、独立した友人の相談を受けています。

「金ならナンボでも出すよって、ウチの息子を医学部に…」
という、『白い巨塔』の財前又一のような、富裕層の親御さんから、一時間あたり、一万二千円〜一万五千円とって、個人指導の講師を六千円程度で雇い、指導をさせる。
親の支払いは、年間一千万円になるが、医学部合格を考えれば安いものである。

というビジネスモデルです。

問題は、講師です。
学生は、たとえ、東大理科三類の首席でも、ダメです。
特に語学系は、教養の蓄積がものをいうからです。たとえば、英語の長文でロビンソン=クルーソーが出てきたら、ユートピア(どこにもない場所),ブルジョアという連想が働かないと、次の段落に、ウェーバーやマルクスが出てきたときにつながりを説明できません。

…そこで、人集めの相談に乗ることにしました。
結論は、前職の時給が高い人にいい人材がいる
というものでした。

最初は、いい人材が、当然に条件のいい大手予備校の採用試験を突破し、採用試験を突破できない人が悪条件で中小で働くからそうなる…と思ってました。
教科書通りの考え方ですが、これがどうも違うようです。いい人材でも、運悪く勤め先に恵まれないこともありますし。

正解は、
高い給与をもらうと、人間は伸びる
というものです。

そこで、年収の高い人で、奥さんに財布を握られて小遣いが欲しい…というタイプの人を、「普段の給与の四分の一程度で申し訳ないけれど…」と拝み倒すことにしました。

予備校講師にはいろいろな側面がありますが、非常にわかりやすく、服装の話にします。
口説き落した長年の盟友Yさんが、ヤンキーなお嬢を担当することになりました。

50を過ぎたYさんは、真っ白な麻のジャケットに、マリンブルーのシャツをあわせ、ボルサリーノのパナマを被って登場です。
余暇は海外に入り浸っている人で、長年、あらゆる方面の専門書(高価ですから、余裕がないと読書できません)を読みまくっている人ですから、話題も豊富です。
「どうでしたか?」と聞いたら、
「帰りにLINEを聞かれました。」(笑)
とのことでした。

これは、極端な例かもしれませんが、
ある程度の余裕がないと、人は伸びません。

この話は、「生活できるか否か」という観点から語られがちですが、
その先に、文化というものがあります。

説明するまでもなく、文化の享受には、金と暇が必須のものです。
だから、奴隷みたいな条件で働く人が増えると、日本の文化レベルが低下します。
高校のレベルが下がると、見込みがあった生徒もレベルが下がるのと同じです。

現に、区立レベルの図書館に行ってみると、
書架を飾っているのは、駄本の山です。。



人手不足倒産、7月時点で200件超え 「よりよい待遇」求め転職増加か
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=40&from=diary&id=5741051
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