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2019年05月03日10:49

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樽買いで評判を下げた、灘の酒。復活してほしいです。

ヨーロッパなどの食品表示は、厳格です。
厳格であると、何がいいか。
一つは、品質の保証。もう一つは、食べ物を超えた「縁」の感覚ができるということです。

たとえば、紅茶。
ダージリンという大きな括りの下に、サングマやタルボといった農園単位での括りがあり、微妙な味の違いを楽しむのは、「この日、この時にしか味わえない…」という特別感があり、オーバーに言うと、「縁」というものを感じます。

茶葉はお金を出せば、買えます。50g3000円の超高級茶でも、三千円は、三千円。三十万ではないのですから、その気になれば、飲めます。
しかし、普通の人は、そもそもそういう発想はしないでしょうし、キッカケもないでしょう。そこが、「縁」です。

お茶の味は、土地の味です。

同様に、水が決定的に重大な酒も、土地とは切り離せません。

故郷に吉乃川という酒蔵があります。そのあたりは、他の酒蔵や味噌蔵や醤油蔵もあります。いかに水がいいか…ということですが、
私にはむしろ、たとえば、一時期付き合っていて、振られた女性の体臭など、故郷の香がするものです。

やがて、我々は、土に帰ります。
もっとも縁が深かったこの身体は、この大地と一体化するでしょう。やがては、その土地の水の一部となります。
私は、自殺願望はありませんが、ときどき、その時を夢想します。安らかだろうなと。いけないことですが、電車の中で不謹慎なことを考えるのと同じ。凡夫の雑念です。

…惣花は、知りませんが、灘の酒は、樽買いで評判を落としました。
樽買いとは、他のメーカーの作った酒を買い、ブレンドして自社製品として出すことです。

同じ地域の酒であっても、これは、インチキです。
温泉を考えれば、わかることです。宿が二つ並んでいて、隣の宿の温泉は、全く泉質が違いますから。
どんなにうまくても。これでは、失格。
思うに、特級・一級・二級の区別がなくなり、
「山田錦」「大吟醸」「山廃」「生酛」…と、作り方の説明が前面に出たのは、功罪相半ばすると思います。最も大切なのは、井戸の水の質だと思うからです。

越後の酒が、ブームです。
その理由の一つは、割合と樽買いするメーカーが少なかったということでしょう。
しかし、たまに、灘のホンモノの酒のぬる燗を飲むと、本当にうまいと思えます。

惣花は、宮内庁に納めた分だけではなく、一般に売っています。
御用達の酒とそんなに違いはないでしょう。

温度管理がいい酒店で、一本、買いましょうか。
(↑ ↑ 大切な、コツです。)


■「幻の酒」、天皇陛下の即位儀式に=純米吟醸の惣花−兵庫
(時事通信社 - 05月03日 07:31)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=5605292
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