以下、述べたいことを箇条書きにします。
1 破産者は、確かに官報に掲載されます。しかし、これは正しいことでしょうかね。
まあ、これも、なぜ掲載されるのか、考えてみればよくわかりません。
破産者とは、破産が確定した人のことでしょう。官報をみたおかげで、債権者の異議申し立てが出来た、官報がなかったら出来なかった…という事態、つまり官報に掲載したからこそ第三者の利益が守られたという事態は、考えにくいですね。
また、人に金を貸す人は、借主の身分証明書(破産者ではないという公的な証明書)を閲覧すればいいだけです。
政府もやっているからいい…とそこで思考停止してはいけないと思います。
2 名誉棄損についての考えが、一般の人はあまりにも甘いです。
つぶやきにあるように、自業自得だから仕方がない…というなら、万引きをした経験がある某氏の職場に拡声器を持ち込んで、「某は元窃盗犯だ」と、怒鳴っていいということになります。
裁判は傍聴できます。ですから、当然、有罪判決を受けた人は誰かということを、何人も知り得る立場にあります。だから拡散していい…というのは、素人考えです。私も法律は素人ですが、その程度はわかります。
3 破産の理由は、まちまちです。
私もリアルで破産者を三人知っています。しかも三人とも、会ったら、「やっちゃんさんじゃないですか。懐かしい…」と言ってもらえる程度の間柄です。
A氏…親戚の事業の保証人になった。
B氏…詐欺の被害者
C氏…浪費家。
AB両氏には、非難されるべき理由はありません。
特にA氏に、「保証人になるな」というのは、的外れですね。A氏はたまたま失敗して、家屋敷全てを取られましたが、保証をするという行為は、経済活動を活発化しているという側面があるからです。
Cは、私が三年前に対決したNPO法人のふざけた奴で、そのNPOには法的にお灸を据えました。それは、Cの破産とは別の問題です。
浪費による破産は、飲酒のようなものです。
たとえば、私は、各種のチェックリストでは、「要注意飲酒群(アル中ではない)」です。それなら、私は、白またはグレーで、アル中の人はブラックであるかというと、そういう線引きは不可能でしょうね。医学的には線を引けるかもしれませんが、倫理や道徳面では、似たようなものです。
それと同じで、破産していない私が、Cを浪費ゆえに責めることは出来ません。
たとえば、私の『雨月物語』や『快庵的傳大中寺禪室内秘書』の研究は、価値が分からない人にとっては、時間と金銭の浪費以外の何ものでもないでしょう。
それでも浪費を責めるなら、一々、党の許可を得なければ研究出来ない、悪い意味での共産主義政権になります。
我々は、人様のことを批判できるほど、健全でもなければ、強くもありません。
4 破産は、社会のルールです。
ルール通りにやっているのですから、批評は自由ですが、社会的に責めることはありません。
まるで、野球の試合で盗塁した人に向かって、「卑怯だ」というようなものです。
野球が嫌いだという心理や立場は、アリです。
もちろん、借金が嫌いだという心理や立場も大いにあります。しかし、それは個人的な趣味嗜好に過ぎません。
事実、無借金経営の企業や、無借金で(貯蓄だけで)家を買った人を知っていますが、しかし、企業の内容が素晴らしいかというと、それは違います。客から金を取ることしか考えていない企業です。個人の借金をしない人は、セコいの一語に尽きる人。
私の狭い見聞の範囲ですが、まあ、金に厳しいということと、他の面でも健全だということは、両立するとは限らないということです。
そもそも、借金を伴う経済活動全般を否定することは、出来るでしょうか。
自分は絶対に借金しないお金の面で健全な人も、運転資金の借り入れがあるからこそ成立している、企業の作った社会的インフラがあるからこそ、生活していけています。
怖ろしい世の中です。
今までは、通り魔や交通事故に気を付ければよかったですが、とんでもないものが次々と出現します(この件は、過失や悪意も考えられますから、「オレは破産していないから大丈夫」とはならないでしょう。間違って載せられたらどうなるか。)
集団訴訟が起きるそうですが、
悪質で危険です。こういう輩は、バカですから、ほとぼりが冷めたら、またおかしなことをしでかしかねません。
たっぷり賠償させるようにしてほしいと思いますね。
■「破産者マップ」が物議 官報もとに破産者を地図上に表示、集団訴訟の動きも
(BIGLOBEニュース - 03月18日 13:29)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=258&from=diary&id=5543068つまり
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