mixiユーザー(id:12400905)

2020年01月26日17:22

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幌馬車。1950年アメリカ開拓者の旅物。

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モルモン教徒の集団が西部を目指している。
馬の商人2人(主役)が道案内に雇われ同行する。
遭難していた旅芸人一座や強盗団が素性を隠して合流。
無事に目的地に着くのか。

西部を目指すモルモン教徒達は、
先住のインディアンや白人達からは嫌がられる
迫害されるユダヤ人や開拓地を目指す白人移民の原像か。
もっと言えば安住の地を目指す人類の普遍的姿かもしれない。
日本で言えば満州に移住した我が祖父の姿にダブらせる事も出来る。

主役2人が小柄でチャラくいかにも弱っちい。
強盗団は巨漢揃い。
ヒーロー不在で強盗団との問題がなかなか解決出来ない。
ストーリーや絵(モノクロ)はいかにも地味。
同年の開拓地を目指す旅物(フルカラー)に劣るかもしらん。

ただリアルな生活風景描写が巧みで感銘を受ける。

水場をやっと発見して喜び騒ぎながら飛び込む男達、
女達は冷静に水を汲み始める。
水場を発見したダンスパーティー、そこに現れた強盗団。
男達は直ぐに緊張して警戒態勢に入るが
女達はワンテンポ遅れる。

モルモン教徒達(白人達)のダンスパーティーの後は
白人達を招いたインディアン主催のダンスパーティーのシーン。

時代や民族を越えて、男と女ってこんな違いがあるよねと共感する場面は好きだ。

些細だが、かっこいい場面。
冒頭に主役は「人を撃った事は」と訊かれて
「ヘビしか撃った事は無い」と答える。
ラストに強盗団を至近距離の銃撃戦で制した後
「人を撃った事は無いと言ってたじゃん」と
言われた後に
「そう。ヘビしか撃った事は無い」と答える場面。
先読み岡さんは映画の冒頭から
「これはラストでもう1回言うだろうな」と
見抜いていた物の、やはりかっこ良くてしびれた。
実はヒーロー物だった、というパターンかな?


渋い映画好きとか、働く労働者の観察が好きな人には
特にお勧めしたい作品。


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