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2020年03月30日23:31

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昔の時刻表で、なつかしい光景を思い出す

 以前のつぶやきでも書きましたが、私の運転士の師匠が「もう要らないから」と言うことで鉄道模型と国鉄時代の古い時刻表を巨大な箱に入れて私に送ってくれました。
 鉄道模型は今後手を加える事にしまして、多数の時刻表は時間の出来たときにじっくりと読んでみようと考えていました。
 
 本日、1980年8月号を見てみることにしましょう。これは昭和55年ですので、私が高校時代の頃です。

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この頃の交通公社の時刻表のお値段は600円。まだ消費税もなかった頃ですね。



この頃の列車の特徴ですが、この画像を御覧下さい。

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 冷房のある臨時列車一覧とあります。この時刻表は8月号ですので夏休みであり、繁忙期の臨時列車が多数運転されていました。当時はまだ冷房装置が付いていない車両が多数存在していました。電車は冷房装置が整備されていましたが、気動車や客車はまだ冷房装置の付いていない車両が存在していました。定期列車でも編成内の一部の車両に冷房装置が付いていないのも当たり前でしたね。まあ窓を全開して対処していましたが、まだこの当時はそんな事が当たり前の感覚でしたね。


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 この昭和55年当時はブルートレイン全盛期でした。
 九州各地から大阪駅や新大阪駅を目指す、寝台特急の「明星」、「あかつき」、「なは」、「彗星」がブルートレインや、583系電車で運転されていました。更にブルートレインの後には、多数の急行荷物列車が九州から汐留駅を目指して走っていました。


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 私はブルートレインで最初に思い出すのは、この当時に住んでいた青森市で毎日のように見ていました寝台特急「ゆうづる」たちです。
 夜の青森駅のホームに立ちますと、他では見ることの出来ない光景を体験できました。
 上野行きの「ゆうづる」が青森駅のホームにズラ〜ッと並ぶ光景は本当に壮観でした。
 画像をよく見て下さい。

 青森駅の発時刻ですが、
ゆうづる2号・・・18時50分発
ゆうづる4号・・・18時54分発
ゆうづる6号・・・19時15分発
ゆうづる8号・・・19時20分発

 上野行きのブルートレインの「ゆうづる」が4本も青森駅のホームに並ぶのです。しかしこれだけではないのです。


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 奥羽本線経由で青森から大阪に向かう寝台特急「日本海4号」も青森駅のホームに並びます。
日本海4号・・・19時23分発

 つまり5本のブルートレインが、函館からの青函連絡船8便と18便からの乗客を乗せて上野や大阪に向かうのです。



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 これらの「ゆうづる2〜8号」までの編成ですが、この編成表からどんな形式の車両を使っているかおわかりでしょうか?
 2号〜6号は11両編成の寝台車に荷物車が連結されています。これは集中電源方式の24系客車で、青森運転所所属の24系24型客車です。
 そして8号は12両全てが寝台車でして、これは尾久客車区所属の14系14型客車です。この編成はゆうづる8号と9号以外に、上野〜盛岡間の寝台特急「北星」と上野〜金沢間の「北陸」の運用にも就いていました。

 たしか、これらのゆうづるは、発車30分ほど前に青森運転所からDE10の牽引で青森駅に順番に据え付けられます。そして青森機関区から水戸までの牽引を担当する青森機関区所属のED75が単機でやって来て客車と連結します。そんな光景が5本連続して続くのです。日本海4号だけは秋田機関区所属のED75 700番代の牽引となります。この当時はまだEF81は青森駅まで来ていませんでしたので青森県内を走る電気機関車はED75だけでした。
 実は、このゆうづる2号の前に、奥羽本線経由で上野駅を目指す「あけぼの4号」がいますが、この当時はまだ20系客車を使用していたような・・・?
 最後尾は切妻のナハネフ23でして、秋田で2両増結して最後尾はナハネフ22になります。また電源車にはパンタグラフを外したカニ22が連結されていました。
 青森駅のホームに立っていますと、カニ24やカヤ24やスハネフ14の発電用のディーゼルエンジンが唸っているわけです。青森駅は1番ホームから6番ホームまで有りまして、1番線から4番線までがゆうづる。5番線には日本海4号。そして津軽線専用の6番線には津軽線のキハ22の6両編成が停車しまして、全てのホームでディーゼルエンジンが唸っているわけでして、ホンマ迫力があります。実際この時間帯の青森駅のホームに立っていますと、全国でもこれだけの本数のブルートレインがズラ〜ッと並んで停車する駅なんて他には無いと思うのです。今思うと貴重な体験をさせていただきましてホンマ幸せです。

 21時台と23時台には583系電車のゆうづる10号〜14号と、東北本線経由のはくつるがホームに並びますが、4本同時には並びません。上野からやって来る下りの特急「はつかり」のためにホームを開けないと行けませんし、寝台特急を補佐する急行「十和田」や「八甲田」が上野に向けて旅立ちます。
 それにしても優等列車の本数は多いけどローカル列車の本数は・・・(泣)

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 ところでこの画像をもう一度御覧下さい。
 あけぼの4号の左側に・・・「かっぱ」と言う列車がいたのですね!!
 これは知りませんでした。思わぬ発見があるものです。出来る事であれば、この列車名を復活させて欲しいものです。

 古い時刻表は本来の目的ではもう使用することは出来ません。しかしこういった使い方ではまだまだ使い道があるものです。
 見ているだけであの頃を思い出してしまいます。青森駅のホームに漂うディーゼルエンジンの排煙、ED75の甲高いホイッスル。静かに動き出す24系客車。最後尾に輝く、赤いゆうづるのテールマークと2個の尾灯・・・。やはりあの頃は良かったですね!
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