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2019年08月19日23:10

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阪急梅田本店のアルプスの少女ハイジ展

ただいま大阪梅田の阪急梅田本店で、ミニチュア模型の展示会をやっていますので、帰宅途中に立ち寄ってじっくりと見てきました。
主にドールハウスが中心でしたが、その素晴らしい出来は私の模型製作の意欲になると共に、様々なヒントも与えてくれました。

同じ階では、このイベントも開催されていました。
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実は本日がイベント最終日でした。
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入場料金500円が必要ですが、早速購入して会場内へ。

アルプスの少女ハイジが始まったのは今から45年前でして、スポンサーはカルピスでした。原作がありヨーロッパでは役者を使って何度も映画化された作品でした。
そこに日本のアニメ業界がアニメーションで手がけることにしたのですが、当時は学園ものや番長ものが流行しており、普通の少女のアニメがヒットするわけ無いと叩かれていたそうです。
実は、この作品がそれまでの作品とは大きく異なっていた部分があったのです。
それは、
1,舞台のスイスに実際に行って取材を行った。

2,これまで以上に丁寧に制作すると共に、細部に徹底的にこだわったこと。

まず1ですが、これまでスイスアルプスの絵を描くなら写真集やガイドブックを使っていたのですが、このアルプスの少女ハイジは、監督や脚本家、実際に描く人たちが実際にスイスに行って実際の景色や現地の空気を感じてきたのです。こんな事をしたのはこの作品が初めてだったのです。
ゆっくりと見て回ると言う事は出来ませんでしたが、短期間の間にスイス各地をめぐり、各都市の紋章などスイスの文化も吸収したのです。
この当時は東京からチューリッヒへの直行便はなく、羽田からアンカレッジ経由でフランクフルトへ行き、そこからまた空路でチューリッヒへと飛んだのです。会場には当時の手書きの行程表が展示されていました。各地を巡るかなりの強行軍でしたが彼らはどん欲に風景をスケッチしていたと思います。

次に2ですが、この当時は作画のためのパソコンなどはなく全て手書きでした。その当時の机の上を解説していましたが、会場内は撮影禁止でしたので、ここにアップできないのが残念ですが、正にアナログの世界でした。紙と鉛筆と物差し、羽ぼうきなどがおかれていましたが、机の正面には何故か鏡がおいていました。これは表情を描くときに自分の顔を鏡に映し、それで様々な表情の参考にしていたのです。
またこの当時の他のアニメ以上に特に丁寧に描くことに力を入れていたそうです。
今の日本のアニメ業界の基礎を築いたのはこの作品と言っても過言ではないでしょう。
多くの人たちが見学していましたが、何故か中国人は1人もいませんでした。彼らは今のアニメやその技法にしか興味がないのでしょうか? この作品はアニメが好きな方は是非とも見て欲しいものです。

そして細部のこだわりは、実際にスイスでの取材が生かされ、今でもこのアルプスの少女ハイジは、日本のアニメではなくスイスの作品であるというスイス人が今もいるほどですから。
それから最初の計画では、ハイジの髪型は三つ編みだったのです。
その三つ編みで描かれたハイジの実際の絵が展示されていました。しかし「アルプスでおんじとハイジが暮らしているのに、手間のかかる三つ編みはおかしいのではないか?」とのことでハイジの髪型はおなじみのショートカットになったのです。
またハイジの衣装ですが、放映された一部の作品に青色のベストを着ていました。当初の計画ではこの青色のベストで行く予定でした。しかし想像以上に空の色と被ってしまい、ベストの色をおなじみの赤色に変更したのです。

ハイジの登場人物ですが、原作には出て来ない人や動物が実に多いのです。
ロッテンマイヤー、ペーター、犬のヨーゼフなどは原作には出て来ないのですが、彼らを登場させることでハイジを生き生きと描くことが出来たのです。この作品の脚本家は3人でして、交代で脚本を書いています。

これまで何度も再放送されていますので、見たことがないという人を捜す方が大変です。
丁寧に作ると言う意志は、今の日本人全てに当てはまることだと思うのです。日本人が日本人であることをこれで示すことが出来ます。
本当に素晴らしい展示会でした。この作品に関わった方々は日本のアニメ業界の重鎮ばかりです。
そう思うと先月の京都アニメーションの事件は本当に本当に残念です。彼ら彼女らもこのアルプスの少女ハイジのような世界に誇れる日本のアニメの名作と言われる作品をどんどん作り出せる方々ばかりだったのですから。
容疑者は絞首刑ではなく火あぶりの刑にして欲しいものです。

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この展示会は阪急百貨店で開催されていますので、ハイジの手には阪急百貨店梅田本店の袋が!!

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もちろんハイジ以外にも!!
よく見ると、右側はマイミクのヨセミテさん宅におります「大先生」によく似ているような・・・?

とにかく、大勢の人に見てもらいたい。懐かしさと共に作品を作るために頑張った人たちの努力と心意気、そしてアルプスの少女ハイジのストーリーに感動して泣けてきますから。これホンマでっせ。
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