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2020年04月10日00:56

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正しいアルコール消毒液の作り方と使い方

■「精製水等での希釈は効力が下がる可能性」 消毒用エタノール製造メーカーが注意喚起
(BIGLOBEニュース - 04月09日 14:06)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=258&from=diary&id=6040596

エタノールによる消毒は,エタノールの濃度が高すぎても低すぎても消毒力が落ちます。
(結構デリケートです)

局方の「消毒用エタノール」は,最も有効な濃度に調整されていますので,そのままお使いください。但し,開封して時間の経過したものは,アルコール分が飛んで,必要な濃度より下がってゆくので,開封後の長期保存や,ケチケチ使って長時間置いておくのはお勧めできません。

局方のエタノールには,「消毒用エタノール」とは別に,純度99%以上の純エタノールもあります。
これを消毒用に使うには,少し水を加えてやることになります。
使う水は軟水(水道水でも大丈夫),出来れば蒸留水を推奨。一般用にはコンタクトレンズ用の精製水で良いでしょう。

問題は希釈方法。(重要です)
重量%で70%にします。カップに入れて重量を測ると確実です。アルコールと水の重量比は7:3です。
ここで絶対に避けて欲しいのは,計量カップの容量で測ること。
エタノールは水より比重が軽い(同じ重量なら体積が大きい)ので,70ml:30mlでは,重量比70%になりません。必ず70g:30gで計量します。
またエタノールは膨張係数が水の5倍もありますから,温度が高いと,さらに体積が増え,誤差が大きくなります。

市販の消毒用アルコールには,酒税法を逃れるためにイソプロパノールを何%か混ぜたものもありますが,一般消毒用には「消毒用エタノール」と同様に使えます。但し,手指には刺激性がやや強くなり,手が荒れやすい人や肌がアルコール刺激に弱い人は気をつけたほうが良いと思います。イソプロパノール70%の製品もあります。

もちろん,いずれも飲用はやめてください。
アルコール度数の高い酒類も,香気成分や,お酒の味を決める部分は,消毒用途にとっては夾雑物ですので,消毒用への転用はお勧めしません。

絶対にやめて欲しいのは,メタノールの使用。
燃料油のメタノールが売られていますが,これを消毒用に転用しないでください。

なお,環境中に出たコロナウイルスは,通常数時間〜2日ぐらい,プラスチックや金属などの表面にウイルスを含む飛沫がついた場合は,3日ぐらい,感染性が残ります。逆に言えば,2,3日放置すれば消毒の必要はなくなります。むしろ,感染力が残っている状態の時に,何が何でも消毒しようとし,手技を誤れば,感染リスクになりかねません。放置しておけないもの(すぐに誰かが触ったり,使ったりする可能性のあるもの)だけ消毒すれば済む,と言えます。

また,コロナウイルスの感染が成立するのは,呼吸器などの粘膜細胞にウイルスが付着し,粘膜細胞の膜にある受容体と結合してウイルスが細胞内に侵入したときです。粘膜にウイルスをいちばん運びやすいのは,自分の手ですから,まずは良く手を洗うことが感染防御の第一選択です。手指の消毒をする場合,良く手を洗った上で消毒薬を使わないと,手に残っていた汚れなどによって消毒薬の効力を落としてしまいます。
ですから,手洗い第一,消毒薬は,そのダメ押し,と考えておくと良いでしょう。
消毒薬に頼り過ぎて,安心しきっていると,衛生対策に穴が生まれ,思わぬ経路から感染します。

正しく知り,正しく恐れ,正しく対処することを心がけ,むやみにいろいろな情報に飛びつかないことも大切です。
また,このような事態ですから,万が一,感染してしまった時の対処法も,今のうちに覚えておいてください(各自治体が情報を出していますので,お住まいの自治体の対応策を知っておきましょう)。感染を広げないためには,感染後の行動がとても重要です。「自分はかからないだろう」と言う,根拠の薄い自信は,持たないほうが安全です。

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