mixiユーザー(id:12180749)

2020年01月28日21:46

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レビュー(メモの魔力)

※ネタバレが大いにあります。これから読もうと思われている方はおやめください。

Showroomの社長、前田さん(お会いしたことはありません)がまとめた自身の習慣を記した1冊。実は私が気なって買おうとしていた場所では低評価のものが多く、私としても「中古で値段が下がって500円くらいになったら買おう」という程度の期待値でした。
それが友人の粋な計らいによって購入することに。
読んでみると、これがかなり、ためになる事でした。

まずは私事から。
私は普段、全くと言ってよいほどメモをしません。
会社はバイトのはじめなどにやり方をメモしておいて!
などと言われることが多々あるとは思いますが、この本を読み終わった後も読み終わる前も、一貫して言えることはそんなメモ必要ありません。
なぜなら、見直さないからです。
結局メモしてあっても、それは断片だけのメモなので、書いた日のうちにまとめておかない限り、まったくもって意味をなさないのです。実際、読み返す必要があるようなメモの内容はちゃんとした手順を踏まなければならないも事象の手順説明のものが多く、実際にメモを取っているときに一言一句書き漏らさない人は少なく、そうなるとあまり意味をなさないと思うからです。

そんなスタンスで読み始めたメモの魔力。
そんな私もメモの魔力によるマヌーサにかかった一人なのかも知れません。

まずは冒頭でメモの効能に関して記述があります。
1、 知的財産の為
2、 情報の素通の阻止
3、 良い話を聞ける
4、 構造化ができるようになる
5、 言語化できるようになる

1や2はエミネム「8マイル」のような感覚ですね。日々あった事をメモしておいて、浮かんだリリック(歌詞)を忘れない様にしようみたいな。
3は聞く姿勢を見せるにはうってつけの方法ですからね。
4、5は書くことで順序だてて書いていく技術や言葉選びが可能になってくるということですね。
どれも、一見すればごく普通の事なんです。
この普通を極めたからこそ、前田さんがいるのだなぁと。
前田さんのこなしている量は文章内に書いてありますが、ものすごい量をこなしていることが想像できます。
続いてはこのメモの魔力の魔力の部分です。
何が魔力なのか?
メモはノートの見開きで使用することが書かれており、
要はこの右側にメモで取った内容を共通点毎にまとめ、抽象化していく作業をしていってください、ということです。
さらに踏み込めば、自分事としてまで昇華してほしい旨が書いてあります。

そこまで考えこめばしっかりと会話の流れが思い起こせますし、何よりも会話のメモを取っておく理由付けにもなる。
この作業を行っていくことで、自身のセンスを磨いていきましょうということが書かれております。

巷に溢れているメモしよう!本よりも、前田さんご自身の経験がしっかりと書いてあるような雰囲気を持ちましたし、こういうことを普段からされている方の文章だからこそ、読みやすいという部分があるのだと思います。
逆に論文ぽく書かれると私は読む気失せるでしょう。そこにどんないいことが書いてあるにしても。
逆にこのように伝えたいことだけをしっかりと明確に書いており、内容も自身の体験と相まって書いてあることで説得力も感じられます。
そういった意味で、メモしよう!関連の本の導入や、モチベあげたいんだよね!的な人が読むには最適な本ではないかと思います。
所謂意識高い系に読んでほしい本です。

人に勧めたいかどうかだと…その進める相手が熱い何かを持っている人になら勧めたいと思いますが、そうではない人には読んでも大して響かないような印象を受けました。

低レビューの下馬評を覆す、良い作品でったのではないかと思います。少なくともこういう熱い人の基でなら働いてみたいと思います。


以下、本書メモ
F;標語 → G;ファクト → H;抽象化(仮説) → I;転用(自分事化)
・Fを付けることで相手に興味のある話をすることができるようになる。
今から口裂け女の様な恋を話します、というと、どんな恋だ?と興味が増すでしょう?
・Fを付けることで、メモ帳自体を読み返しやすくなる
・FからIをしっかり行えるようになると、物語を各巻き尺で話すことができるようになる。ロードオブサリングを1分で、10分で、30分でまとめて話す、の様な。
GからHへの流れはWhat, How, Whyの質問で作り出せるようになる。
また、メモにはグルーピング(関連付け)をしないときれいにまとまらないので、構造化する力が自然と身につく。
・汎用性の高い抽象化ができるようになればなるほど、物事の本質を見る目が養われていく。
・普段の生活でGを見つけ、そこにWhyをぶつけていこう。それには客観性が必要にある。なぜ、このブランドが好きなのか?かっこいいから好きななのか?デザインなのか?他と比べて何が良いと言えるのかを具体的に言えるようになる。
・ゴールを先に伝える。
こうすることで着地点を相手にわからせることができる(構造力の強化)
その為や自分自身を客観的に見るために自身のライフチャートを作ってみるのも面白い。
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