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2019年07月17日01:58

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『さよなら、退屈なレオニー』

さよなら、退屈なレオニー

 2018年の東京国際映画祭で『蛍はいなくなった』の題名で上映されたカナダ映画が一般上映。

 閉塞感ある片田舎で身の回りの日常にたいして不平不満を持って生きる少女の成長物語。
よくある「思春期あるある映画」ではあるが、キャストや風景といったビジュアルが魅力的で最後まで引っ張る。

 カナダ・ケベックの小さな街に暮らす17歳のレオニーは義理の父とも上手くいかず、何をしても長続きしない。
予定したバイトも不調に終わって偶然知り合ったスティーヴというギタリストに手ほどきを受ける。

 カナダ映画ではあるが、ケベックがフランス語圏のためかフランス映画っぽさを感じさせる。
まるで死んだように停滞した世界に閉塞を感じる若者像はよく見られる。
それでも慣れたコミュニティーから飛び出せずに悶々とする姿も同様。
だれかれ見境なく反抗するレオニーだが、本当の原因が他者にないことには気付いているはず。
目覚めるきっかけに敬愛していた実父の秘密の暴露も適切。
寓話性を感じさせよくまとまっている。

 思春期のもどかしさを体現したレオニー役の子が魅力的。
年上で引きこもりミュージシャンのスティーヴは鏡のような存在か。
このスティーヴを演じるピエール=リュック・ブリヤンがちゃんとしたミュージシャンなので演奏に嘘がないのは好感持てる。
音楽を愛し若者を応援する姿に少しばかり『シング・ストリート』のお兄ちゃんを思い出した。
RUSHをはじめカナダを代表する音楽も引用される。

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