安定した午前の光に
コーヒーメーカーだけが
ふつふつと
野辺の桜
デュオニュソスを祀った
提灯が
連綿と浄水池までひかり
電池が絶望する
ちいさな手の体温
日時計に残された華氏
もっともっと自由で
もっと自由でいい、つまらない
サケをのみ、カラオケにながれて
純潔をちらすべし
おれの胸にはじゃーな
りずむがあり、アルバの丘陵がある
クビをつなぐ鎖の
冷涼
があり
だがこのたこ焼き屋に
枯れるだけの夕陽や駐車場があった
だから自由にDJは煩悶する
せみのいざり
たまごやき
脳髄の小部屋へ雪がしんしんとふる
樹を押せばきみの静寂が
雪のかたちでおちて鳳凰になる
えびの背をちぎって
えびふらいをあげる
刻刻とせまる鼓動を
メロディにもできないけど
たるたるソースの準備
ネッビオーロの色
は
朱
言葉はオルゴール
ねじまきのとおりにぴんぴんと
メロディを弾きだし静寂する
こんにちは
さようなら
定形の
さみしさ
おれは静寂する
ちりちりと舞う
燃えるカエデを
にらみつけ
どこか甘く爽快な
柑橘のフレーバーを
言葉の自由のなかで
休暇の自由の滝
もっと自由で
鯉は跳ね
闇はかがやき
炭坑の踊りは尖る
テーブルクロスの
雪の模様
足袋をよごし
定理が逼迫する
咳き込みつつ
ただ長閑な
夏の日がある
ログインしてコメントを確認・投稿する