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2020年01月29日23:54

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酒場155「アル・ムーベードルティント・モナストレル2016」

①それなり。スペイン、テルモ・ロドリゲスの「ＬＺ」を最近飲み、その細緻かつ優雅、アヤシゲな陰性さえも見せる美味さに、チビった。スペイン＝脳筋陽キャ、という誤った印象を壊してくれたこの生産者のワインを、見掛けたら絶対買いと肝に銘じていたが肝が溶けてる(獄)。
②明るいルビー・レッド。透ける。フチは曇って見え、褪色とまではいかぬが落ち着いて見える。アシは中庸より早い。
香りが、やはりメチャメチャ良い。アルコールが立つが、赤い花の色気、蜂蜜の親しむまろやかさと融け合っている。どこか野性味、土の香りがあるが野暮ったさとは無縁。挽きたての黒胡椒の鮮烈なスパイス。カラメルの要素。
③9点。「ＬＺ」を8.8点としていたのが誤りで、アレも9点であったゴメンね！
スムース。切れることを当然とするアタックで、キレキレの果実味が空中ブランコする。それ、桃。李。
タンニンは効き、ミディアムボディが相当。
しょっぱいですよ？ゴリゴリミネラルが来るが、スモモの手のひらからはギリ抜けて無い。
余韻が非常に長い。酸味にちぢむ舌を、果実がまた伸ばす。火打石のミネラルを初めて実感し、
都会的な乾いた洗練がある。
「ＬＺ」と「アル」とでは葡萄の品種も全く違えば値段のひらきもあるが、この生産者が描きたい絵は、エレガンスではなかろうかと思えたまだ2本目ですけど！「アル」は陰性とまでは行かない。接近したくなる隙を、うまいこと見せてる。やや価格差のある「ＬＺ」と同点としたのは、コスパを加味した上で。「アル」は、やや浅く日が差し、だから単純に美味い。
高くてペラいブルゴーニュ(もあるんだなぁ…)を拝んでる場合じゃなかった。
極上である。ますますスペインの沼にハマりたい。