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2021年09月20日13:38

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映画「かば」から

昨日は若い元同僚3人と、
映画「かば」を観てきた。

第七藝術劇場はコロナ禍のうちにリニューアルしていた。

この映画は実在した蒲先生をモデルにしている。

フォト

舞台は80年代の西成の中学校。
差別と厳しい環境の中でひどく荒れる子どもが多かった。

いいか悪いかは別にして、
教員が家庭生活を犠牲にしてでも
子どもや親たちととことん向き合う、
そんな時代だった。
ぼくもそんな中で先輩たちに心を突き動かされ、
熱い先生を目指していた。

今の現場とは別世界だったような気もする。

実在するその中学校の先生たちとぼくは交流があったので、
蒲さんは存じていたし、
他の先輩たちにもよく飲みに連れて行ってもらった。
蒲さんだけじゃなく、
すごい先生がゴロゴロ転がっている中学校だった。

映像の中にもエンドロールにも、
知っているお顔やお名前が数えきれないほど出て来た。

ただ率直に言って、
作品そのものは事情を知らない人が見たら、
ただの熱血教員もの、学園ものに思えるのではないだろうか?

でも、多くのエピソードが自分の若い教員時代の営みと重なり、
改めて自分のしてきたことを振り返ることができた。

今の若い先生たちには理解できない世界かもしれない。
それは決して本人たちの責任ではないと思うが、
子どもと親のためにムチャをする先生、
もういないよなぁ。

先輩たちと自分を並べるようでおこがましいが、
ぼくが退職したとき、
「河童さんのような先生がいなくなった」
と、多くの後輩、卒業生、親御さんたちから言われた。

今の教育現場とかつてのそれと、
どちらがいいなんてことは言えない。
失われたものもあるし、
前進したものもある。

若い先生たちにムチャをしろとは言わないが、
自分の頭と心で考えてほしい。

それは未だに反省ばかりが先に立つ、
元不良教員からのお願いである。
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