mixiユーザー(id:11464139)

2016年01月13日18:11

272 view

遠くて近いもの

今年の年賀状には、
申年ということで、
苦し紛れだったけど、
猿酒のことを書いた。

そしたら昨日、
遠い親戚のおばさんから
ご丁寧な葉書をいただいた。

どういう親戚か、
ぼくはうといのでよくわからないんだけど、
ぼくが小さな頃から、
そのおばさん夫婦はよく家に遊びに来てたので、
遠くて近い親戚だったのだろう。

おつれあいは早くに亡くなったけど、
おばさんはその頃にもうおばさんだったから、
今はおいくつだ?

その葉書に申年だと書いてあったから、
今年72ってことはないな。
84歳になられるのか。

私が歩ける間にお会いしたいと、
書いてあった。

驚いたことに、
「久保田耕民さんから猿酒をもらったことがありました」
とも書いてあった。

久保田耕民って、
ぼくの母方の祖父だ。

明治生まれの頑固な画家で、
ぼくが中学生のときに亡くなったんだけど、
とっても風流な人だった。

ぼくには怖いおじいちゃんだったけど、
ぼくはいつも毅然としているおじいちゃんが、
子ども心にかっこいいと思っていた。

そのおじいちゃんが、
このおばさん夫婦がどちらも申年だということで、
猿酒をプレゼントしたことがあったらしい。

まちがいなく、
軽く半世紀以上は前の話だろう。

ぼくは猿酒なんて実物を見たこともないけれど、
尊敬するおじいちゃんが、
ぼくと同じように、
申年とひっかけて猿酒を考えた。

そして今年、
ぼくが年賀状で猿酒を扱ったことから、
おばさんはそのことを思い出し、
ぼくに書き送ってくれた。


この1月、
花札で祖母を思い、
猿酒で祖父とシンクロした。

何だかすごいよね。
時の流れはつながっている。
そしてそのつながりの中で、
ぼくはここに存在しているのだ。

2 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する