早朝6時、ドスンとデカ猫のイークンが足元に飛び乗ってきました。
何事かと飛び起きました。カミさんもイークンの傍にいて“二人”して天井を見上げています。
「どうした、どうした」
「イークンが小鳥を掴まえてきたのよ。その小鳥は生きていて、部屋の中を飛び回っているの」
イークンはいきなりベッドから飛びおりて、今度は真剣な眼差しでエアコンの上を見ています。
次の瞬間、部屋の反対側の方へ飛んでいきました。小鳥が飛んでいったのでしょうが、電灯はついていても、うす暗くてよく見えません。
イークンはまた戻ってきて、きょろきょろ天井に目を走らせています。
カミさんが素早く縁側の障子を開け、ガラス戸も開けました。
突然イークンは縁側に突進しました。
私としてはイークンとカミさんの動きを追って、小鳥の動きを知るしかありません。
「あっ、外へ出た、あー、よかった。小雀だったみたい」
カミさんは飛び出すところを確認したという。
私はベッドの上で、ただ、あれよ、あれよとみているだけだでした。
「イークン、小鳥さんを掴まえてはダメだっていつも言っているでしょ」
カミさんは叱りつけました。
イークンはちらりとカミさんの顔を見上げて、無言で立ち去りました。
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