中途入社の人の話、だらだらと

前にいたとある会社で、中途入社の兄さんが入ってきたときの話。

年は、僕より5つくらい上、O氏。
経歴を見る限り、大手外資系調査会社のリサーチャーとか、コンサル系の
経験があり、それで採用されたのだろう。部門も同じで席も近くであり、
様子が嫌でも目に入ってくる。

勉強熱心な人で、プロジェクトへのアサインが始まると、机に本を積み上げて、
インプットに精を出していた。

ただ、なかなか難しいところもあった。

あるプロジェクトで、マネージャーの元作業を分担していたのだが、
O氏、最終報告の際に別アポを入れて不在とのこと。O氏本人は
マネージャーにその旨伝えたというが、マネージャーは聞いてないそうだ。

結局、客先でしゃべるのは僕がどうにかしたのだが、そういうちょっとした
連絡の不備が無いわけでもなかった。

家が遠いらしく、定時でサクサク帰るのも、あまり周りからはよく見られてなかった。

まあ僕とは比較的仲良くやっていたのだが、というより、社内で仕事以外で
話すのがほぼ僕しかいなかったので、ちょいちょい愚痴の聞き役になっていた。

まあ、給料下げられたりなんだりで、彼なりに思うところはあったのだろう。

愚痴を語るときは肩から力が抜けていい感じなのだが、横目で見る限り、
他の人としゃべってるときはどうも固い。年齢もあるし、なかなか難しいの
だとは思うが、いささか歯がゆい。

一方で、そんな様子を見ていた会社の社長からは、O氏の評価についてコメントを
求められる。まあ、上司として接しているわけではないので、日常の様子などを
問われるままに答えるだけだ。ただ、聞いた愚痴の内容など、あまりセンシティヴな
ところには踏み込まない。

社長としては、安くない給料を払っているし、年齢もあるし、もう少し、
マネジメント的な役割を果たしてほしいと思ったのだろうが、いささか
アテが外れて戸惑っているようだ。

まあ、そこは僕がどうこういう話じゃない。

途中、僕も関与していたとある社内プロジェクトで、コンテンツ企画・ライターの
お姉さんと仕事の進め方の違いから怒鳴りあいのケンカになり、それを見ていた
Webディレクターの姉さんもキレだす地獄絵図なんかも発生。

O氏、悪い人じゃないし、インプットもちゃんとするんだけど、ほんの少しの
ボタンの掛け違いで、会社に不信感を抱いてしまったことは否めない。
その後、僕がその会社を辞めたときも、温かいメッセージをくれたし、
悪い人ではないと思うのである。

先日何気なくその会社のサイトをみたとき、O氏の姿は無かったので、
おそらくは退職したのだろう。

短い付き合いだったが、どうか、別天地で活躍していてほしい。

今の会社でひと月強、そろそろ僕のポンコツ具合もばれてきたので、周囲に失望を
与えてしまっているのは確かだと思う。仕方がない。

いろいろあるけど、せめて愛想くらいはよくしてなんとかしがみつきたいものだ。

そんなことを思っているうちに、ふと昔の会社のO氏を思い出したので、
だらだらしたためた次第なんである。

ではまた。