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2020年10月21日19:21

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映画「スパイの妻 劇場版」感想

黒沢清監督の新作。
もともと NHKの8Kで放送された作品が、装いも新たに劇場公開されたもの。

1940年、神戸で貿易会社を経営する優作は満州に渡り、偶然恐ろしい国家機密を知る。正義のために一連の出来事を明るみに出そうとした彼は、反逆者とみなされてしまう。優作の妻の聡子は反逆者と疑いの目で見られる夫を信じ、スパイの妻とそしりを受けても、愛する夫と手に手を取って生きていこうと決意する。(SMTHPより抜粋)

当初から劇場公開の予定があったのかどうか、いずれにせよ8K放送を観る設備などないため、劇場公開は嬉しかった。
黒沢清監督が撮った愛とサスペンスの作品だが、当然、一筋縄ではいかない。
脚本は完全なフィクションということで、その展開には予想がつかないところ、ラストは見事だった。
映像的には監督の特徴のひとつである長回しが多用されているが、その殆どが実に自然であり、何気なく見ていたら長回しだとは気づかないのではないか。
そして、主演の蒼井優さんの演技は見事で、愛と残酷さ、弱気と強気を見事に演じていた。

多少の残酷(拷問)シーンがあることを除けば、登場するのがすべて生身の人間でもあることもあり、ひとに勧めやすい監督作品と仕上がっている。

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