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2019年07月15日22:45

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萩尾望都特別講演レポート

女子美術大学アート・デザイン表現学科主催のオープンキャンパス「萩尾望都先生 特別講演」に行ってきました。

これもmixiのコミュで紹介していただいたおかげです。
せっかくなのでレポートです。

講師:萩尾望都(女子美術大学客員教授・少女漫画家)
司会:内山博子(女子美術大学メディア表現領域教授)  

会場は女子美術大学杉並キャンパス(東高円寺)。
250名収容の会場は満員の盛況でした。
ほとんど女性かなと思っていたのですが、10〜15%くらいは男性もいました。

まずは大英博物館「マンガ展」の話から。
スクリーンに大英博物館の正門前での和装の萩尾さんの写真から。
マンガ展の紹介。まずはマンガのルーツとしての浮世絵から。
実は萩尾さんは浮世絵にも影響を受けていて、特に北斎の構図には衝撃を受けたとか。
「マンガ展」で「ユニコーン」が表紙のフラワーズのタペストリーが展示されている映像はインパクトがありました。
ポーの一族「春の夢」の舞台のイギリス、アングルシー島の話。
司会者からポーの一族でイギリスを舞台にするなど萩尾さんはイギリスが好きな理由はとの質問。
元々イギリス文学が好きで、妖精が登場する作品やナルニア国物語、指輪物語などのファンタジーが好きだからとの事。
最初に「ポーの一族」を書いたころはイギリスには行っていないそうですが、75,6年に初めて旅行し、その後、留学もしたとか。
イギリスをテーマにした近作として「進化論のガラパゴス」を紹介。
この作品はガラパゴス旅行をした事からできたそうです。

大英博物館「マンガ展」のキュレーター、ニコルさんとのツーショットの写真。
彼女の強い思い入れから展示された「柳の木」について全ページがスクリーンに投影されての萩尾さんの解説。
「柳の木」の構想から完成までの期間を聞かれ3年くらいだとか。
「マンガ展」でのイベントが開かれた「ジャパン・ハウス」「日本藝術研究所(ノリッジ)」の写真。
「半身」の話。元々、萩尾さんは双子が好きだそうです。「半身」の全ページがスクリーンに投影され萩尾さんの解説。

芸術新潮の話。表紙は元々「フラワーズ」の予告カットだったそうです。
芸術新潮に載った写真について。
表紙製作中の写真の小さな胸像は顔の描き方の参考にするため。
仕事場の写真の3人の人物像はエドガー、メリーベル、アラン?のポーズの参考にするため。
芸術新潮のクロッキーブックの映像を見ながら、司会者このクロッキーブックを借りて舐めるように見てみたいと。
萩尾さん、大きなクロッキーブックに描くと構想が広がり思いもかけない発想が出てくる。

終わりも近づき以下は会場の人とのQ&A

・「まんがABC」が好きなのですが、単行本に収録されないのでしょうか?
調子があまりよくない頃に書いたのであまり思い出したくないのです。
本にすることもないと思います。

・影響を受けた漫画家は。
色々な人が好きで影響を受けていますが、やはり手塚治虫先生です。
短編でも緻密に計算されていて素晴らしいです。

・作品によって時代背景で全く違う印象を受けるのですが。
描いているとやはり時代背景に自然に影響を受けます。

・原画展の作品の選定はどれくらい関わっているのでしょうか。
基本的には信用できるスタッフにはおまかせしています。

・エドガーのイラストの色彩に大変なインパクトを受けたのですが。
カラーの色の選び方は苦手です。あの頃は若かったので若さの勢いでああいう色になりました。


最後は、司会者がこの写真は見てほしいとの一言で、大英博物館「マンガ展」でのピカチュー(の着ぐるみ)と萩尾先生と和装のツーショット。
場内爆笑でした。

という事でとても楽しい1時間でした。


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