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2020年01月25日17:11

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2019年ベスト・アルバム:洋楽

最後は2019年ベスト・アルバム:洋楽で。

年々、「ロック」のアルバムを聴く機会が減ってきているように思える。
その代わりワールド・ミュージックとアイドル物が台頭してきている。
決してロックに飽きてきたわけではないのだけれど……。
だから、という訳ではないのだが、今回はなんとなく投げやりな書き方になってしまった。

1位:Western Stars/Bruce Springsteen

ジョン・ハモンドは、ブルースの「明日なき暴走」が大ヒットしていた時に「それでも彼の本領はシンガー・ソングライターにあると思っている」と発言している。
今回のブルースの「Western Stars」は、ロック・アーティストとしてのブルースではなく、シンガー・ソングライターとしてのブルースの作品、ということになるのだと思う。
ジョンが言っている「シンガー・ソングライター」はディラン・タイプのことを指しているのだろうし、今回の「Western Stars」は「第二のディラン」と呼ばれたブルースとはかなり遠い位置にあるけれど、それでもジョンの慧眼には感服している。
ちなみにジョン・ハモンドはビリー・ホリディやベニー・グッドマン、ボブ・ディラン、スティーヴィー・レイ・ヴォーンといった新しい才能を発掘してきたCSBの伝説的A&Rマンで、ブルースのオーディションを行い、彼をCSBと契約させた人物でもある。
1987年7月10日に亡くなっている(僕の誕生日じゃないか!)。

2位:Fear Inoculum/Tool

マイミクさんに教えてもらったバンド。
名前は知っていたけれど、何故かずっとスルーしてきた。
無理やりワールド・ミュージックと結びつけちゃうと、例えばドラムスの使い方なんかは、充分にエスニック的だし、シーケンス的な手法や、ギターのフレーズもそれっぽいなぁと思える瞬間がある。
ワールド・ミュージック的、というか、プリミティヴというかプライマルというか、呪術的というか。
突発的な衝撃というよりも、継続されジワジワと浸透し、じっとしていられなくなる衝動、といった感じ。
曲の長さが全く気にならない。

3位:Schlagenheim/Black Midi

最近の中では最も面白いなぁと思えたバンド。
ザ・ポップ・グループや、ジョン・ライドンっぽい歌い方からP.I.L.あたりを想起させる。
いまさらポスト・パンクでもあるまいし、とも思うのだけれど、やはり聞き入ってしまう。
ただ、そんなザ・ポップ・グループやP.I.L.、あるいはキャプテン・ビーフハートやザッパといったアーティストを初めて聴いたときの「なんじゃこれ?」的な驚きは感じられなかった。
既に免疫が出来ていたってところだろうか。

4位:American Utopia on Broadway (Original Cast Recording)/David Byrne

相変わらず「ちょっと変わった」パフォーマンスをやっている人。
こういったタイプのステージングを既に数年やり続けているはず。
ディヴィッドもさすがに歳のせいか体の切れが鈍っているけれど、まだまだやりたい事が頭の中で渦巻いているんだろうなぁ、と思うと嬉しくもなってくる。

5位:American Music Vol. VII/Grupo Fantasma

テハーノにラテンにラップにファンクにマリアッチにサルサにクンビアにチーチャにアナドルに、バングラ・ビートに……。
それらをごった煮にしたら「American Music」という美味のスープになりました。

6位:Father Of The Bride/Vampire Weekend

細かい所まできちんと目配せが出来ていて、丁寧に仕上げられている作品。
アフリカっぽい所も僕の好み。
以前日記で、僕が感じるエズラとポール・サイモンの類似点と相違点を書いたのだけれど、その印象はますます強くなってきている。
まぁ、どうでもいいことなのだけれど。

7位:WHO/The Who

侮っていた!
リズム隊の二人が既に鬼籍に入り、残った二人も同じ部屋でレコーディングすることはなかった、と言われている作品。
だから「ヘナヘナな作品になっているんだろうな」と思っていたのだ。
以前、ピートは「いい作品は自分のソロに、そうでない作品はザ・フーに回している」なんて悪口を言われていたこともあったけれど、今はいい作品もグループに回しているのだろうか(もうソロを考えていない、とも思えるけれど)。
「Ball And Chain」のシンセのシーケンスにしても、あの「Who's Next」を彷彿とさせるパワーが漲っているし、ロジャーの声もピートのギターも、いまだに健在で楽曲の中を堂々と闊歩している。

8位:Hyperspace/Beck

聴けば聴くほどよくなってくるアルバム。
僕の場合、ベックっていつも「最初はピンとこないけど、何度か聴いているうちにいいなぁと思える」アーティストの一人。
それにしても「ルーザー」ってもう26年も前の曲になっちゃったんですね。
ついこの間だと思っていたのに。

9位:Help Us Stranger/The Raconteurs

誕生日に拘る訳ではないのだけれど、ベックは7月8日生まれ、ジャック・ホワイトは7月9日生まれ、そして僕は7月10日生まれ。
決して誕生日が近いから好き、という訳ではないのだけれど、何か関連はあるのだろうか。
星占いでも勉強すれば何か判るかもしれないけれど、残念ながらあまり興味は持っていない。
それにしてもジャックがザ・ホワイト・ストライプスでデビューしてもう21年になるのか……。

10位:Anima/Thom Yorke

果してこれはロックなのか。
いやいやポストロックなのか。
よく判らないのだけれど、僕がロックを聴き始めたころに感じたパッションみたいなものを感じる瞬間はここにも間違いなく存在している。
それに聴いていて実に気持ちが良い。
4 10

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