realize

AliAの「realize」を聴いた。
このバンドはとあるマイミクさんが紹介していて「なかなかいいじゃん」ということで聴き始めたのだけれど、今回「なかなかいいじゃん」から「なかなか」という形容詞が消え「！」がくっつき「いいじゃん！」という具合に印象が変わった。

今回の「realize」は、今年の2月にリリースされたデビュー・ミニ・アルバム「ALiVe」よりも、一回りスケールが大きくなったように思える。
楽曲の作り方も前作以上にしっかりしてきたように思えるし、ヴォーカルも元々上手い人だったのだけれど、ますますその力量が上がったように感じる。
正直いって、ここまで良くなるとは想定していなかったので、僕にとっては嬉しい誤算みたいなところだろうか。
ここに収められた楽曲を聴いていると、押し引きのメリハリの効いたシンフォニックなプレグレ的展開の楽曲をやっても面白いんじゃないかな、なんて思えて来たりもする。
ヴァイオリニストもいることだしヴァイオリンをもっとフューチャーしても面白いんじゃないかな、なんて感じだろうか。
まぁ、そういう方向にいくとは思えないし、あくまでも僕の思いつき程度のことなのだけれど、ちょっとこのバンドに対して過小評価をしていたな、ごめんね、と思えるような作品になっている。

個人的に特にお気に入りなのが「イドラ」という曲。
実はこの曲を聴いて「プログレ的展開をやっても面白いかも」と思ったのだ。
他にも勢いのあるロック・チューンの「Discord」、軽快なポップ・チューンの「ユートピア」、美しいバラードの「letter」と、どの曲もいい感じに仕上がっている。

いずれにしても、こうしてまた一つ新作を楽しみに出来るアーティスト、バンドが増えたことは本当に喜ばしい。

realize/AliA

ユートピア/AliA

イドラ/AliA