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2020年01月23日09:28

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「強健術」案内140

今回は、『体格改造法』に発表された「上脚と呼吸と腰の力との調節運動」と「下脚と呼吸と腰の力との調節運動」を見ていきます。

六 上脚と呼吸と腰の力との調節運動

(イ)椅子の両脚の側方で、両足踵を上げ、爪先が正しく、左右外方に向くようにして居ります。臀は椅子に下ろして、全身柔軟。両手は四指を内側にして、軽く両股の上にあてて置きます。そして胸を開いて、充分に息を吸い込みます。
(ロ)息をウーッと吐き出しながら、やや臀を上げ、爪先で立ちますと上脚に非常な緊張が参ります。
(ハ)腰は力を入れて確り反ります。けれども胸と肩と腕とは軟らかでフワリと、綿のようでありたいのです。
(ニ)三回やります。(体格改造法 P.187〜188)

ここで注意したいのは、今回はこれまでとは違い、型が決まった際「腰が反った」状態であるということです。ですから、「(鍛える部位)と呼吸と腰の力との調節運動」というネーミングとなっている訳です。同様に次の型も、腰を反って行っています。これは、このような形をとると、どうしても腰を反った状態となってしまい、自然にそうなってしまうからだと考えられます。このように強健術の腰の反りは、身体の必然性に沿ったものであり無理矢理造るものではありません。

七 下脚と呼吸と腰の力との調節運動

(イ)やや椅子の前方に腰かけて、両足を椅子の両脚に外方から巻きつけます。
(ロ)上体には少しも力を入れませぬ。
(ハ)両手は前の様に、両膝の上に置きます。
(ニ)息を吐き出しながら腰をそり、巻き附けた足に力を入れて、両方に開くように致します。そして下脚を確り緊張させるのです。
(ホ)回数は三回。

この型は、前々著『心身強健術』の「第七運動法(下脚)」(甲)、(乙)とあった(乙)の型です。ここでも、型が決まった時に腰を反っています。

以上で、腕、胴、脚の各部分を、上体は腹を中心として、下体は腰を土台とし、それに呼吸を調和して、スッカリ運動したことになります。同時に胸部の機関も、腹部の機関も、充分に働いて居ります。それで時間も数分間しかかかりませぬ。(体格改造法 P.188〜189)

今回までで『体格改造法』に発表された「椅子運動法」をすべて見てきました。

春充も指摘していますように、この「椅子運動法」の大きな特徴は、上半身を鍛える際は「腰を丸めて」「腹」に力を入れ、下半身を鍛える際には「腰を反って」「腰」に力を入れる点です。

また、前々著『心身強健術』に発表された「新式椅子運動法」に前著『強い身体を造る法』に発表した「呼吸応用強健術」の型を導入してそのスタイルを大きく変貌させたことも重要な点と言えるでしょう。

(写真は、「上脚と呼吸と腰の力との調節運動」、「下脚と呼吸と腰の力との調節運動」を行う春充)
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