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2020年01月20日06:06

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「強健術」案内137

今回は、『体格改造法』に発表された「椅子運動法」の「二上腕筋と呼吸と腹力の調節運動」を見ていきます。

二 上腕筋と呼吸と腹力の調節運動

(イ)前の呼吸を吐き出して左前腕と腹とに力を篭め、姿勢は上体を軟らかに前に屈めました処から、
(ロ)体を起こし腰を反り、胸を開いて、息を吸い込みながら、
(ハ)両腕を体側から開き、左右に円を描いて頭上に上げます。
(ニ)息を、力強くウーンと吐き出しながら、右腕を外に左腕を内にして顔の目から下ろし、胸に引き寄せます。
(ホ)右拳は掌の方を右肩に向け、右上腕をウッと背後に引き、左手は右上腕上膊二頭筋の上に手首がある様にして、五指を揃えて右上腕を掴み、内方へ引き寄せます。之を吐く呼吸と調和してやりますと、右上腕はキシッと力強く而かも楽に緊張致します。
(ヘ)肘は成るたけ胸の前の方へ持って参ります。
(ト)と同時に、上体は軟らかに前に屈め、腹にはドッと力を篭めて円くします。
(チ)首は正面に向けて居ります。眼は大きくパッと無邪気に、且つ確り見開いて居て、成るたけ瞬きを致しませぬ。
(リ)左右交互、合わせて四回。(体格改造法 P.183〜184)

「体格改造法」に発表された「椅子運動法」の特徴は、この型のように前の型で最後に鍛える目的の筋肉と、腹に力入れて型を決めた所から途切れることなく直接次の型が始まることです。

また、この型は前著『強い身体を造る法』に発表された「上膊三頭筋鍛錬術」の動きを取り入れ、前々著『心身強健術』に発表された「新式椅子運動法」の「第二運動法(上腕)」から大きくその姿を変化させています。『心身強健術』の型では、テーブルに腕をついて行いましたが、今回は『強い身体を造る法』の方法を取り入れテーブルを使用せずに行う工夫がなされて、まさに「椅子運動法」の名にふさわしい型へと変貌しています。

そして、「息」を吸い込む時には「腰」を反り、息を吐き出して「腹」に力を込める時には上体をかがめ腰を丸くして行うという、「腰」と「腹」に交互に力を入れて行う点も『体格改造法』の「椅子運動法」の大きな特徴です。

さらに型を決める際に「吐く呼吸と調和してやりますと、右上腕はキシッと力強く而かも楽に緊張致します」と解説され、この運動法のネーミングにもありますように鍛える筋肉と腹力と呼吸を調和させて行うことが強調されている点も『体格改造法』に発表された「椅子運動法」の大きな特徴であると言えるでしょう。

(写真は、「上腕筋と呼吸と腹力の調節運動」を行う春充)
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