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2019年12月12日07:47

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「強健術」案内99

今回も、『強い身体を造る法』に解説される「呼吸法」を見ていきます。

「胸郭拡張法」
(簡易なる説明)
〇右腕と右体側とを下にして横臥し、体を前に屈めて居ります。右膝をまげ右足首を左膝の上に置きます。
〇体を反りながら息を吸い込み、左手の指先で体の近くの床をすりながら頭上にあげ、更に垂直にのばします。
〇左手を左脇下に下ろしながら、息を吐き出し、上体を後ろに引いて、胸を充分に開きます。
〇すっかり息を吐き出した所で、改めてスーッと吸いこんで胸を充たします。
〇約三十秒かかります。(強い身体を造る法 P.54)

「胸郭拡張法」
(詳細なる説明)
(イ)、前の姿勢のまま、両腕を頭上右斜に畳の上に投げ出し、右腕を引いて背部体側の地にあてます。右手は握って拇指の方が床に附くようにします。(右腕は体側から余り離しませぬ)
(ロ)、右脚は一旦伸ばして前方に、左脚は伸ばして後方に開く。
(ハ)、左足裏は地に附く様にし、右膝は曲げて右足外側が、左脚の膝関節の側方稍上部にあたる様に致します。
(ニ)、左手は、逆に、掌が前方に向くようにして、右股にあてます。
(ホ)、体を後ろに反らしながら、左手指先で成るたけ体の近くの畳を摺りながら、円を描いて頭上から高く垂直にかかげます。
それまでは静に息を吸い込むのであります。
(ヘ)、息を充分に吸いきりましたら、だんだんと吐き出しながら、上げた左腕を下ろして、拇指を前に四指を背部に、左脇下にあて、確り胸をおこすのです。(腹に力は入れませぬ)
(ト)、此の時右腕と左脚とはウンと力を入れて伸ばします。
(チ)、再び左手を右股の所に持って行き、前と同一の方式を数回繰り返しておやりなさい。
(リ)、これも省略しても、かまいませぬ。(他の練習が出来るようになりましてからゆるゆる研究して御覧なさい。)(強い身体を造る法 P.91~92)

この「呼吸法」も前回見ました「腹圧増進法」が前著『心身強健術』で初めて発表された「呼吸法」の発展型のように、『心身強健術』の中で「横臥式胸式呼吸法」として解説されている「呼吸法」の発展型です。

この「呼吸法」は全身を伸ばして息を吸い込み、胸を広げて大きく息を吐き出すのがその大まかな流れです。下になった手が床面に固定され、上の手が脇の下を支点に肘を広げ、同時に身体を反るので胸郭が強制的に広がります。この「呼吸法」も前回の「腹圧増進法」同様動きが複雑ですので、リンク先のGIFアニメをご覧になり動きのイメージをつかまれると良いかと思います。

ちなみに、この「胸郭拡張法」及び「腹圧増進法」などのように、前著『心身強健術』で初めて登場した「横向き寝て行う呼吸法」は、『実験 早老予防法』サンフォード・ベンネット著、西川光次郎訳 三友堂書店 大正4年発行の中で、寝床の中で行うことが出来る運動法として紹介された30種類の運動法を参考に考案されたものと考えられます。

(写真は、「胸郭拡張法」を行う春充と、横向きの呼吸法の参考にした『早老予防法』に発表された運動法)

連続写真GIFリンク先→ http://hidashiki.na.coocan.jp/
「肥田春充師活動写真」の「胸郭拡張法」をご覧下さい。

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