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2019年10月16日03:51

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「強健術」案内42

今回より、『心身強健術』に発表された「強健術」を具体的に見ていきます。まず、始めに紹介されている型はこの本で初めて登場する「踏みつけ」、「踏み込み」と呼ばれるものです。
これは、脚を踏みつける力によって「腹力」を造る方法で、この『心身強健術』から明確に「強健術」の中に取り入れられるようになります。そして、この「脚」の力を応用した「強健術」は後に「気合応用強健術」と呼ばれるようになります。
その具体的方法は、著作『心身強健術』では2カ所に出ていて、微妙にやり方が異なります。その重要な点は全く同じなのですが、やり方が簡易なものとそうでないものに分かれています。今回は、「簡易」バージョンのものを見ていきます。
一、自然体を執(と)って、身体の何処(どこ)にも力を入れないで立つ。
一、そのまま股をあげて、膝を折る。
一、足の爪先は自然の侭(まま)下げて居る。
一、遽(にわ)かに足を下して、劇(はげ)しく踵で踏み付けると同時に、腹に力をこめる。
一、其(そ)の途端、一方の脚を伸ばしたまま股を開いて、側方にあげる。
一、上げた脚を、もとの位置に下ろして自然体にかへる。
一、踏み付けるのと、腹に力が這入るのと、一方の脚を上げるのとは、同時に調和して出来ねばならぬ。
一、其(そ)の間、実に秒時である。
各練修法の各動作に於(お)て、腹に力を入れるときには其(そ)の力はかくして、脚から持っていくのである。(心身強健術 P.93〜94)
やり方を簡単に要約すると、自然体で立ち、片足の膝を曲げて、足先を上げます、その脚を踏みつけると同時に、踏みつけたのとは反対の脚を軽く膝をのばしたまま上げて、踏みつけた脚に全身を乗せます。この時、自然に脚の踏みつけた勢いで「腹に力」が入ります。その後、上げた脚を下ろしてもとの自然体に戻るのです。これは「踏みつけ」と後に呼ばれる「型」で「腹力(後の中心力)」を造る重要な技法となります。その原理などにつきましては刊行予定『聖中心伝―肥田春充の生涯と強健術―』(壮年編)に、詳しく解説しましたので、そちらをご覧下さい。
(写真は、踏みつけを行う春充)
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