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2019年09月20日10:01

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「強健術」案内17

前回は、「第三練習法」を見てきました。「第四練習法」を紹介します。方法は以下の通りです。
実験 簡易強健術 第四練習法
イ、柱の一尺ばかり前に直立し、
ロ、両手を寛(ゆる)く柱に掛くべし。(以上運動前の姿勢)
ハ、氣合ひを込め右足にてまづ地をを踏みつけ、
二、更(さら)に左足を以って地を踏みつけるや、氣合ひをゆるめず直(ただち)に、
ホ、右足裏を以(も)って柱の下部を蹴り、すくい上ぐるが如(ごと)く力を入れよ。(図参照)
ヘ、この時上体は終始真直(まっすぐ)にし、下腹部の緊張以外上半身は少しも力を入れず。
ト、柱に当てたる脚は十分伸ばし、膝の屈曲せざる様注意すべし。他脚はもとより直立。
チ、柱に当てたる脚は静かに原位置に復して直(ただち)に力を抜く。
リ、柱を払いたるを以(も)って一回の運動とす。
ヌ、右五回の運動を終わりて、左に移り、回数五回。
ル、まづ運動を与ふる方の足より踏み始めて、この踏み方を他に移し、直(ただち)に柱を払うまでの三挙動を、一ッ、二ッ、三ッ、と調子よく連続して、間隙の生ぜざるようにすべし。
(備考)
本運動の目的は、動作の敏活を期するものなれど、併せて両脚の鍛錬をなす、(通則たる下腹の強固は固より)其の主旨は武術より来たり、最も氣合ひを重んずるものなれば、柱は恰(あたか)も生物の如く心得べし、柔道に於いては機に乗じ横に足を払って如何なる大男にても倒すものなれば、迅速に活気を込めて蹴り、以ってその効果を十分に収むべし、この運動を左右交互にせざるは、すべて閃電的になして、氣合の抜けざらんがためなり。(実験 簡易強健術p.232〜p.235)
この運動法で鍛える筋肉の部位は記されていませんが、三冊目の著作『心身強健術』以降では、「腓腸筋」(ふくらはぎ)の鍛錬法となっています。ここでは、この運動法の目的を「動作の敏活」と「両脚の鍛錬」としています。
「動作の敏活」とはあまり聞き慣れない言葉ですが、簡単に言いますと「素早く動く」ということです。そのために「脚」を鍛えることになる訳です。この「動作の敏活」は春充が設定した「運動の四(後に八)大要件」(「筋肉の発達」、「内臓の壮健」、「体格の均整」、「動作の敏活」)として重要視されていました。「四大要件」設定、「動作の敏活」のためにどのような研究、実践、試行錯誤があったかは、刊行予定『聖中心伝―肥田春充の生涯と強健術―』(青年編)に詳しく書いてありますので是非ご覧下さい。
さて「動作の敏活」の運動法としては、次回紹介する「第五練習法」も同様の目的を持っていますが、順番的に先に開発されたのは、次回の「第五練習法」です。春充は、虚弱から脱出するために、古今東西の運動法、養生法などを参考に「強健術」を開発しましたが、そのようにして出来上がった「強健術」は今考察している『実験 簡易強健術』の「強健術」とは違っていました。それを仮に「原強健術」と名付けますが、この「原強健術」が開発されたのは春充が中学校に入る前です。ですから、中学校に入ってから知ることになる竹内流柔術、剣道などの要素は入っていません。今回、見ています「第四練習法」は明らかに柔道の「出足払い」から来ています。また、春充も(備考)の中でこの型は武術、柔道から来ていると言っています。ですから、この型は中学入学以降に出来上がったもので、最も初期の「原強健術」には含まれていなかったものと考えられます。
そして、この型の特徴の一つは、柱に脚を打ち付ける本運動の前に、トトンと、足踏みをしていることです。この「脚の踏みつけ」は、後の「気合応用強健術」の重要な技法として取り込まれ、また更に「中心力」を造る重要な要素ともなるのですが、その詳細は、刊行予定『聖中心伝―肥田春充の生涯と強健術―』(青年編)にゆずりたいと思います。
(写真は、「第四練習法」を行う春充)

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