mixiユーザー(id:109904)

2018年12月11日22:41

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湿気の国の人だもの。

 衛生観念なんぞはどだい崩壊しているわたくしであるが、そのわたくしさえもたじろがせる衛生観念とゆうものが世の中には存在する。毎度おなじみ、うちのダンナである。

 ダンナはどうゆうわけか、「無生物は腐らない」と思っているらしく、ハンドタオルの交換をさせてくれないのである。私が、「そんな三日もたった濡れたタオルで顔を拭くのはいやだ」と言うと、「不合理なことを言う前近代人め」とバカにして、私が乾いたタオルに交換しようとするのを阻むのである。言わせてもらえば私だって十分に衛生観念がアレな人間であり、幼きころの実家はあまりの貧困ゆえに、バスタオルなんぞは一家に一枚しかないのを三週間使い回していた(フロは週二回)。そのわたくしが、本能の訴えるところによって雑菌が目に見える(心の目)状態になっておるとゆうのに、ダンナはタオルを交換させてくれないし、あまつさえわたくしがタオルを交換することが我が家の経済を逼迫させていると非難するのである。

 すかす(しかし)。ダンナのこの不可解な衛生観念を凌ぐほど無気味な衛生観念を持った人が世の中にはおるのである。温泉が好きなので温泉旅館のサイトをうろついていたら、「一回使ったタオルを交換してくれない」旅館に文句を言っている人を見つけたのである。旅館のタオルなんぞとゆうものは、部屋に備え付けのを少なくとも翌朝までは使い回しするもんであろう。一回使うたんびに交換せよとは、普段どういう生活を送っておるのか。この人の家の中はタオルだらけなのだろうか。

 実情を言えば、使いまわしたタオルごときで病気になったことはないので、ここはダンナの勝ちということでよろしいであろう。ああでもしかし、濡れたタオルで顔を拭くのは、きもちが悪いなあ。

乾くとは乾涸びることうつくしきプリマドンナのかさかさの皮膚 深森未青

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