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日記一覧

(1) M. Klasinc (Schach-Echo 1974)H#6* A.P. (15+9) まず、まさしくオリジナルといえる(1)から。1...Sxb3#は明らかだが、現在は黒の手番であり、そして黒が指せる手はないように見える。戻し方にしても同様で、直前の手がh3xSg2だったするとh筋のPが背中合

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レトロプロブレムの世界(1)written by M. Caillaudユーゴスラヴィアのアルバム(1974-76)を読んで:もしFIDEのアルバムが特定の期間に発表された優れた作品の為にあるのなら、それはどうあるべきなのか。 レトロについて語る前に、このアルバムの一般的な形

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第16問 局面をほぐせ まずはなくなった駒を確認しておこう。白はQSSRRPPの7枚、黒はQBBSの4枚だが、黒のBはいずれも原型位置で取られている。また、黒Rのうち1枚は成駒であることも明らか。成ったのはh筋の黒Pだが、これがg1などで成ってもそこから戻ってこ

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「新作発表」始末記
2015年02月25日22:27

 昨日「急告!」でアナウンスした通り、日曜に発表した新作は当初の図では不詰でした。悩まれた方には深くお詫び申し上げます。twitterにもほぼ同時に発表し、そちらでは作意解を貰えたのでつい安心してしまったのがいけませんでした。やはり投稿間際の悪魔

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(3) Luigi Ceriani(Europe Echecs 8 04/1959)局面をほぐせ (12+14) まずは駒取りから調べてみることにしよう。白Bのうち一枚が成駒であることを考慮すると、白のなくなった駒はQBSPの4枚で、黒のなくなった駒はBSの2枚。黒の駒取りはすべてPによるもので、黒

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急告!
2015年02月24日11:28

*先程気が付いたのですが、日曜日に出題した拙作は、18成桂の可能性が排除できず不詰でした!悩まれた方、本当に申し訳ありませんでした。持駒の銀を16に配置して修正図としたいと思います。修正図かしこ詰 9手 (透明駒 0+1)

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新作発表!
2015年02月22日22:57

 今日はお休みの予定だったんだけど、ふと思いついて昨日の晩から弄っていたのが何とか纏まったようなので、ここで発表してみることにしよう。かしこ詰 9手(透明駒 0+1) レトロ解析を含んだ透明駒入りの詰将棋というのは、これが一号局になるのかな

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リトラクター入門(4-2)
2015年02月21日22:38

(15) W.Dittmann (feenschach 1979)#7 Proca-Retractor (5+10) (15)において、とどめの駒はどこにいるのだろうか?1.Kd2xBe1! e2-e1=B+ 2.Kc3-d2 e4xd3 e.p.+ 3.d2-d4 e5-e4+ 4.Kd3xPc3! b4xc3 5.c2-c4 b5-b4+ 6.Kc4xRd3!!と戻してみよう。以下、分析はこの

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リトラクター入門(4-1)
2015年02月20日22:27

(C-2) Proca型リトラクターこのタイプのレトロプロブレムにおいては、全ての着手(移動も、駒取りを戻す手も)が一方によって指される。従って、今まで使っていた括弧を用いた表記法はもう用いないことにする。(13) Z.Proca (Chess Amateur 1924) dedicated t

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第15問 以下の局面を一手未満で詰めよ「一手未満で詰めよ」とは、出題図をen passantの途中、即ち「味方のPは動いたが、まだ敵のPを取り除いていない局面」とみなし、それがどこで起こったかを求めよ、という意味だ。まず、最終手がPa5xb6 e.p.+だった場合。

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製本完了のお知らせ
2015年02月18日22:47

「プロパラを振り返る」第6集の製本が完了しました。通読を希望される方は、いつも通りコメント欄にその旨書き込んで下さいな。

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(2)Luigi Ceriani(Die Schwalbe 10/1969, 2nd Prize)局面をほぐせ (13+12) まずは取られた駒の確認から。白はBSSの3枚、黒はQBRPの4枚だ。特に黒Rは外に出ることなくa8またはb8で取られており、黒Bf8は原型位置で取られている。駒取りはg筋で白Pによるものが

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Orbit研究(169)
2015年02月16日22:31

(13)Mihail Sosedkin, Yuri Gordian(Probleemblad 1972, 2nd Prize)H#3 2sols.(4+5)1.Rb3 Se3 2.Ka5 Kg3 3.Rb5 Sc4#1.Bc6 Se4 2.Ka4 Kg2 3.Bb5 Sc5# Z.Janevskiによると、本作は恐らく白のanticipatory self-pinと黒の critical moveを組み合わせた一号局で

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リトラクター入門(3-2)
2015年02月14日22:41

(10) H. Hultberg (The Problemist 1936)#2 Hoeg-Retractor (4+9)(10)では、白は1.Qxf3#とできそうに見える。しかしまずは1手戻さなければならず、例えば1.Rg3-h3?とすると黒にQを戻されてしまう。これがチェックなので、Qxf3とできなくなってしまう。(訳者

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リトラクター入門(3-1)
2015年02月13日22:24

(C) 非協力的リトラクター ここでは、黒は白の目的を妨害するために、白Kを詰めることを含むあらゆる合法的な手段を取る。(後で見る(14)は、この特別な場合である)このようなプロブレムは、取った駒の戻し方により2つのタイプに分類できる。1) 取られた駒

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第14問 出題図に対しあと17枚追加配置し、legalな局面を作れ 盤面が15枚で、かつ17枚も追加配置するということは、32枚すべて盤上にある、即ち駒取りがないということである。これに気付けば、案外スムーズに推論を進めることができる。 まず駒取りがない

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プロパラを振り返る(120)
2015年02月11日22:10

 先週に引き続き、Sake Tourneyの透明駒特集です。(242)Vlaicu Crisan, Eric Huber (Rio 2009 Sake Tourney, 1st HM)H#2 3sols. (5+2) 0+2 Invisibles1.Ixc3 Ra5 2.Ixa5 Ra6#1.Ixc6 Ke5 2.Ixc5 Bd4#1.Ixc6 Bd4 2.Ixd4 Rc4# 白RRBによるcyclic Zilahiをシン

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(1)Luigi Ceriani(problem 10-12 12/1952, 2nd Prize)黒Kの初手は何か?(14+7) まずは取られた駒の確認から始めよう。白のなくなった駒はRSの2枚で、黒のなくなった駒はQBBSSRRPPの9枚。白Bf8は明らかに成駒であり、これは元々a筋のPだったので、このPだけ

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Orbit研究(168)
2015年02月09日22:39

(10)Nikola Nahnybida(StrateGems 2000, 2nd HM)H#3 2sols.(5+9)1.Sd5+ Bf6 2.Qe5 Rc1 3.Kd4 Sf5#1.Sg4+ Rf6 2.Qf5 Bd4+ 3.Kf4 Se6# 白R/Bの焦点への移動が、同時にUmnovにもなっている。どちらも黒の初手がチェックであることが、程よい緊張感をもたらして

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リトラクター入門(2-3)
2015年02月08日20:34

(8) J. Haas (Die Schwalbe 1972, 1st Prize)最小限の戻しにより、白から1手詰にできる局面を作れ (10+13)(8)の条件は風変わりで、今までよりもずっと複雑で、詳細な分析を必要とする。白の駒取りはe2xf3、fxg、そして原型位置のBf8である。黒側の駒取りはaxb

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リトラクター入門(2-2)
2015年02月07日22:52

(B)協力的リトラクターこのタイプのプロブレムは、複雑な解析に飽きた解答者に向いている。双方が協力するので、非常に軽い配置が可能となる。(5) J.Sunyer (Chess Amateur 1926)双方1手ずつ戻し、それからH#1にせよ (1+1)(5)は古典的な作品である。1.Kg6xRh5

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リトラクター入門(2-1)
2015年02月06日22:53

(4) J.Furman (Memorial Onitiu 1974, 3rd Prize)白が1手戻して、黒のキャスリングを不可能にせよ (14+13)(4)は最近の作品であるが、作者は余り一般的ではない条件をためらうことなく使っている。相手のキャスリングを阻むための手を指すというプロブレムは、

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第13問 盤面の向きを直し、色分けをし、更に最終手を決定せよ まずは盤面の向きから考えてみることにしよう。現在のままだとPが10枚駒取りをしなくてはならないが、これは不可能。よって盤面を右または左に90度回転させる必要がある。 右に90度回転させた

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プロパラを振り返る(119)
2015年02月04日23:29

 今日はリオデジャネイロで行われた世界大会でのThe 9th Japanese Sake Tourneyから、受賞作を紹介したいと思う。今回のお題は透明駒(Invisible)です。(240)Vlaicu Crisan, Eric Huber, Kostas Prentos(Rio 2009 Sake Tourney, 2nd Prize) versionH#2 2sol

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 昨年末から少しずつ、Cerianiの作品を解き進めている。Chess Problem Databaseによると、作者名にCerianiと入った作品は実に611作(共作を含む)。これを全て解くとなると、これまでの経験から最低でも3年はかかるとみなくてはならないだろう。しかしそれだ

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Orbit研究(167)
2015年02月02日22:18

(7)Ulrich Ring(feenschach 1978, 1st Prize)H#3 b)Pf5→f4(6+9)a)1.Qb7 Rxe2 2.Se3 Se6+ 3.Ke4 Bxb7#b)1.Re5 Bxh1 2.Sf3 Sc6+ 3.Ke4 Rxe5# 黒Kのmating positionを白R/Bのcritical pointに設定しているので、かなり詰上がりが想定しにくい。双方の大駒の動

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リトラクター入門(1-2)
2015年02月01日16:10

(2) J. Sunyer (Fairy Chess Review 1930)双方3手ずつ戻し、1手詰にせよ (14+12)(2)には1.Rd5#という詰があるが、手を戻した後で黒Kを詰めるのはこの駒ではない。1.Kd6-c5 d5xe6 e.p.+と戻すと、その直前の2.e7-e5が白のBf4により不可能なので失敗。従って

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