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2019年11月20日22:19

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M.Caillaudレトロプロブレム傑作選(12)

(11)Michel Caillaud(Europe Echecs 261/262 09/1980, 2nd Prize)
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H#1 (14+15)

 白のなくなった駒はRPの2枚で、黒はS1枚のみ。白の駒取りはh3で起こっていて、一方黒はa筋とd6でそれぞれ駒取りをしている。また、d6で取られた白駒がPであることもすぐに分かる。この局面において黒Pg5-g4と戻すと白Rg6がillegal positionになってしまうことから、当分の間黒の逆算手はa-d筋のPを戻すものしかなく、白はその間にRとBを戻してPg2xSh3としなくてはならない。以上が、右上をほぐして双方のKを解放する粗筋だ。では、白の最終手は何だったのだろうか?実際に、逆算手順の一例を見てみよう。

Retract:1.Pf2-f4 Pa3-a2 2.Ba2-b1 Pb4xRa3 3.Rg3-a3 Pa6-a5 4.Rg1-g3 Pa7-a6 5.Bd5-a2 Pb5-b4 6.Bg2-d5 Pb6-b5 7.Bf1-g2 Pcxd6 8.Pg2xSh3 Sf4-h3...

(図1)
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 この手順を発見すること自体は容易だが、この逆算を可能にする為には出題図で白Pのダブルステップを戻す以外ない(それ以外の全ての着手は、上の逆算手順のどこかを邪魔してしまう)ということを改めて確認して欲しい。白の最終手がPf2-f4だったことが証明できたので、作意順は1.Pgxf3 e.p. Qxh4#となる。

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(12)Michel Caillaud(Europe Echecs 265 01/1981, 1-2 Prize)
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#1 (14+10)

 かなりの難解作。しっかり読みを入れて下さい。
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