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2019年05月16日22:45

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温故知新(詰パラ531号)

 今日読んでいるのは詰パラ531号(平成12年6月号)。早速、順位戦から小林氏の作品を引用することにしよう。

小林敏樹
フォト
(詰パラ 平成12年6月号)

65飛、イ36玉、66飛、56飛成、46金、26玉、27香、15玉、16香、同玉、
52角成、同龍、55金、66馬、17香迄15手詰。

イ55歩は46金、34玉、52角成以下。
イ55飛成は同飛、同玉、56香、64玉、65金以下同手数駒余り。

 何と、この時の順位戦の解説は名文家として名高い吉田健氏。これも全文引用しておこう。
☆「近い手」と「遠い手」。甚だ奇警な用語のようだが、詰将棋の着手についての解説子の造語である。そしてこの「遠い手」を意識的に短編詰将棋に取り入れて成功したのが、外ならぬ本局の作者であると、私はかねがね考えている。
☆また、従来は「手ざわり」と「手ごたえ」を事としていた短編の手順構成に、はっきりした構想手順を導入したのも小林氏が最初ではなかったかとふと考える。
☆本作は贅言を要さぬその好サンプル。解答者諸兄の短評にも、この印象がきわ立っているようである。


 私が付け加えるべきことは何もない。解説はかくありたいものである。

 もう一作、同人室にツインを発見。作者は言うまでもなかろう。

山田康平
フォト
(詰パラ 平成12年6月号)

a)38金、17玉、18歩、同玉、19龍、同玉、55馬、29玉、28馬迄9手詰。
b)45馬、28玉、29歩、17玉、18馬、同玉、38龍、19玉、28龍迄9手詰。

 a)では龍を捨てて馬で詰め、b)では逆に馬を捨てて龍で仕留める。所謂Zilahiだが、それを実現しただけというのが、潔いというか何というか…。作者も、一般の読者に分かってもらいたいとはあんまり思ってなかったんだろうなあ。
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