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2017年10月28日21:50

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Retros on weekends(31)

(30)Andrej N. Kornilow(Die Schwalbe 122 04/1990)
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合法な局面になるように駒を色分けせよ (29+0)

 なくなった駒はBRRの3枚。特に、取られたBは白桝のものである。Pは全て残っており、盤面には成駒はない。駒取りが起こったのはb,c,g筋で、いずれもPによるもの。するとここから、それ以外の筋のPの色がまず確定する。つまり、d2,e2,f2のPが白で、d6,e7,f6のPは黒である。
 更に、c7とg7のPがいずれも白であることが分かる。何故なら、Pe7が黒だとBd8がillegal positionになるし、Pg7が黒だとBf8は初形位置で取られたことになるからである。

(図1)
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 この白Pg7は明らかに駒取りをしており(∵もしこれが直進したものだとすると、黒Pg7も駒取りをすることになるから、g-h筋で2枚以上駒取りがあることになる)、元からg筋にいた双方のPはすれ違うことができない。よって、g2のPが白でg6及びh6のPが黒であることも分かる。従って、Bf1も白駒であり、取られたBは黒駒だったことも判明した。
 全く同様の議論により、c2のPが白でc6のPが黒であることも決まる。ここ迄で確定した配置は以下の通りだ。

(図2)
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 さて、ここからはPb2の色によって分類してみよう。

(A)Pb2が黒の場合

 駒取りは全て白によってなされているから、残るPの色はa6が黒でb3が白と確定する。白はb3でBを、そしてc7とg7でRを取っていることになるので、a7とd7のRはいずれも白駒である。Bd8を仮に黒駒としておくと、その場合の配置は以下のようになっている。

(図3)
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 ここからの逆算は、Pa2xBb3としてからPb2をb7迄戻し、それからPb6xRc7と戻すことになる。ところが、この時点で黒Pの配置をみると、白Rd7が自陣に戻ることはもはや不可能になってしまっている!以上より、Pb2は白であることが分かった。

(B)Pb2が白の場合

 この場合は、自動的に残りのPa6,Pb3がいずれも黒となる。ここから、Bc1,Qd1,Ke1が白であることが直ちに導かれ、残りの配置もすぐに決まる。正解は以下の通り。

(正解図)
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 この種の問題では、まずKの色を確定させるところから始まるものが多いのだが、この問題はその点かなりユニークだと思う。

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 仕事の方が忙しくなってきたので、今後のRetros on weekendsは不定期連載となります。あしからずご了承ください。
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