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2020年10月08日17:12

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575でカガク「反物質」

575でカガク反物質

575でカガク!ミトコンドリア
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1977149336&owner_id=1077509

どうやら知るのが遅かったらしい俳句番組(レコーダーの番組表で次回が見つからない、日曜23時は「美の壷」枠)。手元の録画からレポを起こしておく。

(番組情報)
宇宙誕生の謎に関わる最先端科学「反物質」の世界を17文字の俳句で表現してみよう!過去最高1327通もの視聴者応募の俳句と共に、俳人・夏井いつき、が難解科学に挑む。

宇宙誕生の謎にせまる高エネルギー加速器研究機構に潜入。視聴者から寄せられた1327通もの反物質がテーマの俳句を吟味し、その世界を探る。宇宙誕生のビッグバンで生まれ、無くなってしまった反物質。それを知ることは「私たちがなぜ存在できているのか」を知ることにもつながる。575を通して最先端科学を「感じる」知的エンターテインメント番組

出演者 夏井いつき(俳人)、後田裕(素粒子原子核研究所教授)、語り・小島瑠璃子

(ここから番組レポ、語り無記名は小島、()内は感想など)

「愛すればこそ憎しみもソーダー水」松園耕造

この俳句が表しているのは実は宇宙の成り立ちに深く関わること。
この番組は理解するのが難しい最先端科学の世界をたった17文字で表現することに挑みます。そう、575,で。
(iPS細胞、ニホニウム、ゲノム編集、重力波)

「すれ違う二星ひとつは反物質」北川蒼鴉

今回のテーマは、

反物質

物質に、反対の反、何のことだかサッパリ。

でも、2008年にあの小林誠さん益川敏英さんが受賞した、ノーベル物理学賞、この功績に反物質が関係しているんです!

この反物質、宇宙の始まり、ビッグバンによって生まれたのですが、私たちの周りには見あたりません。なぜか消えてしまったと言うんです。今回そんな難題・反物質を575で表現することに視聴者が挑戦。超難題にも関わらずシリーズ最高1327通もの俳句が集まりました。
寄せられた句を選ぶのは、俳句の伝道師、夏井いつきさん。今回の意気込みは?

夏井、難しすぎるだろう・・・・。すごい挑戦状を投げつけられたかな、って感じよね。最高、最高、最高難易度

そして、反物質の謎を解き明かす最先端プロジェクトの中心人物が、575を読み解きます。
 高エネルギー加速器研究機構、素粒子原子核研究所 教授 後田 裕

「好きな子の靴を隠すやさくらんぼ」竹内省司

後田、これには反物質どこにも無いですよね・・・・
夏井、私もどこにもないと思ってたんですが、靴って2つで1つ、そこに何かあるのかも、と
二人、あーー

水と油に思えた、俳句と科学、この二つが出会うと、かつてない想像力の彼方へ。新たな知の扉が開きます。

575でカガク!

Chapter1 反物質ってなに?

(自転車に乗る夏井)
夏井、久しぶりに太もも使うな・・・・、あっ!何だろうあの鳥

夏井さんが訪れたのは茨城県つくば市にある高エネルギー加速器研究機構
(もとつくば市民 故、中には入ってないけど場所は良く知ってますw)
テロップ、研究施設内の私道を走行しています
夏井、たしかにこれ自転車ないと無理ですね
(筑波研究学園都市、は、1970年代から荒野を切り開いた施設なので、どこもだだっ広い(筑波大学も構内バス必須・普通別の敷地になる農場すら敷地内にあるんだから)が、ここは広さに意味がある研究施設で、加速装置は距離がとれないとなにも始まらない)
案内人、そうですね、歩くとちょっとやってられない
(自転車移動なのに、早回しで中心棟にすすみ、空撮に)
実はこちら、なんと東京ドーム33個分の広さをほこる、巨大研究施設
案内してくれるのは、世界26カ国から千人以上の研究者が参加する反物質の謎をとくBelle実験のリーダー、後田ゆたか、さん。
(敷地の端っこに走りながら)
夏井、葛がすごい豪勢に生えてる。
後田、そういうところ見るんですね
夏井、そうそう、こんなところ来たら、季語の宝庫ですよ。俳人はそこらへん歩くだけで十分満足するんですけど。
「葛の葉に風や博士の漕ぐペダル」夏井いつき
夏井、これから難しい話が始まるのでしょうか?先生
後田、そうですね

(築4,50年くらいの古いコンクリ建築物にソーシャルディスタンスで入る一行)
夏井、広すぎて人がいない感じ。すごいよね、無駄に広いよね
(ここに限っては無駄じゃないんです!w)

(青いヘルメットをかぶらされた夏井)
スタッフ、今から地下に行きます。
夏井、あやし・・・い・・・大丈夫かよ・・・・
(パイプが何本も這う、巨大な地下通路に降りてきた)
えー?なにこれ?反物質がわからないのに連れてこられても、関係あるのかもわからない
後田、装置は全部地下に。専門用語で、線形加速器と言い人工的に反物質を作る装置です。
夏井、反物質??を、つくる???
後田、はい。物質の反対のモノですね。
夏井、物質の反対のモノ?????
後田、物質というのは、まあ、あるじゃないですか。ここらにあるのは全部、物質ですよね。
反物質というのは、物質の生き別れの双子の片割れみたいなもの。(メモ取り始める夏井)
夏井、生き別れの双子の片割れ
物質は双子だったの?
後田、そうです。相方が居たのです。

はるか138億年前、宇宙の始まり、ビッグバン(大爆発)その時
ペアで生まれたのが物質と反物質

後田、宇宙の始まりには物質と同じだけあったのですが、反物質は消えて無くなって、物質だけ残って今の宇宙が出来ています。
夏井、ああ、消えて無くなっているの?!
後田、はい、いなくなってる。

ペアで生まれた物質と反物質、しかしその後、なぜか反物質だけが居なくなってしまいました
残った物質はやがて、宇宙の星星を作り、そして地球誕生へと繋がっていきます
でも、なぜ反物質は姿を消したのでしょうか?

夏井、へえええええええ・・・・・よく、わからん・・・・・

「あったかもしれぬ逃水(にげみず)・反物質」有本仁政

いよいよ視聴者の応募作から夏井さんが気になる575を選んで発表、それを研究者の後田さんがカガクの立場から吟味します。それでは俳句と科学のコラボレーション、始まります。

(なぜか食堂に組まれたセット)
夏井、せんせい、まず、ここは何ですか?
後田、ここはKEK(高エネルギー加速器研究機構)の食堂なんです。
(外部の人間は、高エネ研、と呼んでいたが)
夏井、食堂ですか、今までにないバックで
後田、ま、なにを研究するにもまずは食べることから(深い意味はないのか!)
夏井、そりゃ、そうです・・・・・作品の出来はね、研究の現場に彼らは行ってない、行けるわけ無いからまず、季語探しが大変だったんです。正直な、お手上げです、って句もいっぱいあった。

「反物質理解しきれずビール注ぐ」Dr.でぶ
ストレートですねえ
後田、これ季語はビールですか?
夏井、一年中飲んでますけど、ビールが夏の季語です。もっとスゴいの来てますよ

「ダニ痒し反物質の理解むり」こまつな 季語ダニ-夏

後田、なんでダニなんですかね?
夏井、そこですよ。たとえるならダニが痒いくらい反物質は無理でしたって
後田、イヤなテーマってことですか
夏井、はい、ここまでは先生を困惑させたかっただけなので、あまり気にしないで下さい
後田、苦難の道のりがどんだけ続くのかと思いました
夏井、こっからです。これはね俳人たちのすぐ考えたくなる奴なんですが

「明け易し反物質の匂ひ嗅ぐ」鮎川渓太 季語 明け易し-夏の早い夜明けのこと

夏井、明け易し、ですから、夜が短くてすぐ明けてくる夏です。明けてくる時間の中に、自分が反物質の匂いを嗅いだかのような気分がした、っていうイメージの俳句なんです。
俳句作るときには五感で作る、っていうんで、目に見える、とか、さわれる、とか音とか匂いとかすごい気になるんですよ。
まず、反物質に匂い、はあり得るんですか?
後田、どっち、って言おうかなあ・・・・無い、先生が思う匂いは無いです
夏井、迷うの?無いの・・・・
後田、ですが、我々が匂い、と呼んでいるパラメーターはあります。
夏井、どういう意味ですか?
後田、宇宙で、素粒子の種類分けをするときに、「色」と「香り」は使っている。
先に色を使ってしまったので、ついで、フレーバーが違うよね、という言い方をします。
夏井、そう!そういうとき、科学者、詩的な表現つかうわよね・・・

「愛すればこそ憎しみもソーダー水」松園耕造 季語 ソーダー水-夏

夏井、先生の中には、物質、反物質と付き合っていく中で、愛とか憎しみとかそういうキーワードは思い浮かぶようなことではない?
後田(かなりタメて)ない、ですねえ。研究の対象ですね。テーマとしては好きですけど。
夏井、愛すればこそ憎しみも、が凡人ですね
(★ここからが575でカガク、真骨頂!★)
後田、でも、ソーダー水をコップに入れると、気泡ができる。それは反粒子(反物質)のイメージなんです。
夏井、なに、先生、ぜんぜん関係ないと思ったんだけど・・・・
後田、液面があって、上にあると粒子(物質)、そこより下に気泡としてあるのが反粒子(反物質)
夏井、ああーあ、そういうこと!(わかった、と手を叩く)
でも耕造さんは、たぶん夏のデートの時に彼女とソーダー水飲んだ、その程度のことよ。
後田、でも、たまたまは思いつきませんて。電話したら、ダメなんですか?
夏井、電話、してみようか!かけてみようぜ。絶対わかってないよ、先生みたいには
(スタッフが電話を提供、俳句に込めた意図を作者に電話確認・・呼び出し音)
夏井、わたくし、俳句をやっております夏井と申しまして
耕造、はい?、はい、はい、はい、はい!(夏井、強い反応にのけぞる)びっくりしました
(普通、スタッフがアポ電話先にしておかないか?)
夏井、私も耕造さんの声にびっくりいたしました。575でカガク、のロケをやってるんですが
耕造、あー、テレビの?
夏井、テレビの、です。耕造さんの「愛すればこそ憎しみもソーダー水」って奴がね、物議をかもしておりまして
耕造、はいはい、へへへ、私は関心があるもんですから、物理学に
夏井、物理学に関心があるの?!
耕造、ええ、本当は私、法学部の出身ですけど、(夏井、法学部のくせに物理に関心があるの?)法学部の方が将来の仕事のためには良いって親から言われて。
ソーダー水というのは、弾けますよね。パチパチ、パチパチ、反物質は(物質と)全く同じものなんですけど、ただ電子のプラスマイナスが違う。似た者同士っていうかですね。
夏井、聞きました先生これ(どや顔の後田、すごいですね)
耕造、あの、ソーダー水持ってきたのは理由があったんです。
夏井、失礼いたしました、横で後田先生が「そうら見ろ」という表情で笑っておられます。
後田、すばらしいです、すばらしいです。
夏井、はああ、ただの季語だと思ってたから・・・・
(セミの声バックにソーダー水が弾ける映像)
「愛すればこそ憎しみもソーダー水」

(再び構内を自転車で散策)
Chapter2 宇宙の始まりの再現
「ソーダ水世界がここに在る理由」夏井いつき
夏井、なんか何してたか忘れそうだ
後田、こういう自然一杯なところの地下ではあんな大きな装置が働いてるんです。
ギャップがありますね
(空撮で、今、ここ、敷地の北東端「筑波実験棟」--東大通り側へ、南端から)
なぜ反物質が姿を消したのか、その謎に迫るために、今度は施設の反対側へ
(航空写真を見せながら後田)
後田、ここにまぁるいものが見えてますね(指示棒で示す)夏井、はあ・・・
地下にもトンネルがあって、さっきまで居たのが、(南端の)この真っ直ぐのところ。
夏井、あそこで終わりじゃないの?
後田、終わりじゃなくてこっちに繋がっていたんです。電子を時計回り、陽電子を反時計回りに走らせて、ここ(筑波実験棟の地下)でぶつけてやるんです。
夏井、ぶつけてやる?

研究施設の地下にある、およそ一周3kmの装置(ツァラストラBGM)
電子と陽電子を光の早さまで加速し、衝突させることで大きなエネルギーを作ります
それによって生まれるのが、新たな、物質と反物質
この施設で、宇宙の始まり、ビッグバン、のようなものを再現しているのです

(地下の巨大空間を見下ろせる通路に出てきた夏井)
夏井、うわああ、これ、なに??
後田、べるつー(Bell II)測定器といって、ここで宇宙の始まりのような状態を再現してやって、物質、反物質を作って違いを見ているんです。ここからだと装置の外側しか見られないので、あとで、装置の中側を体験してもらいます。
夏井、はあ?!
後田、あの中に入ってもらいます。
夏井、はい(気弱げに)安全ですか?
後田、大丈夫です。

「千億の雷(いかづち)の生む双子かな」うしうし

(食堂で)
夏井、これもね、先生の説明でわかるかな、って句

「かぎろひや宇宙も吾も生き残り」次郎の飼い主 季語:かぎろひ-春、陽炎(かげろう)

ゆらゆらする陽炎のことですが・・・
後田、夏のことですか?
夏井、実は春の季語なんです。夏の方が逃げ水とか陽炎とか激しいんですけど、春の終わりの頃になって、それに気がつき始めるので、春の季語です。
後田、生き残り、が好きですね。宇宙もわれも、というのが。
夏井、宇宙も吾も生き残りとしてここにあるんだ、と
後田、科学的には合ってると思いますよ。
夏井、物質と反物質の双子の物語ですよね。陽炎のゆらゆら、つかみ所のない、それが生き残りというゆらゆらする姿に象徴されていると思うと、それはそれで作品として成立すると思います
後田、すばらしい
夏井、今(先生の)目がちょっと喜んだんですが、これ、お互いに手を握りあえますね
後田、ハハハハ

夏井、独特な言葉のが幾つか来てます

「箱眼鏡ウロボロスの尾追いかけて」シュリ 季語:箱眼鏡-夏、水中をのぞく為の箱

ウロボロス、系がいっぱい来ちゃったんですけど。心当たりは?
後田、ウロボロスのヘビ、っていう、自分の尻尾をかじっている、輪っかになったヘビです
我々の研究がウロボロスのヘビで表されることが多くて、この世の、一番小さいモノを調べているわけです、素粒子、というのは、この辺を作っている物質を構成する最小単位のことです。一番小さい、という意味では尻尾を研究しているけれども、実はそれが宇宙の始まり、実はこの世で一番大きいものですよね。繋がっている、という意味でウロボロス、です。
夏井、へええ!

(再び地下へ)
Chapter3 反物質はなぜ消えた・・・・
宇宙の始まりの再現で何がわかるのか?そのカギを握る部屋へ!
夏井、また新しい先生が出てきた

Bell II検出器 運転責任者 吉原圭亮さん
(9年間スイスのCERN(高エネ研相当の研究所)に従事後昨年からBell II実験に参加)

吉原、こちらにVRゴーグルがあるので、これで実際に装置の中に入っていただこうかと
夏井、ええ?!なに、それ。かぶればいいの?入った、なにそれ。
吉原(写す映像を操作しながら)今、装置の中ですが、近づいていきます。
(仮想現実内の、Bell II測定器内部、大きなドーナツの中心で粒子がぶつかり合っている)
測定器の内部で物質や反物質が生まれる様子を視覚化しています
ぶつかった後に飛び散っていくのが新たに生まれた物質と反物質です
実験を繰り返し、膨大なデータを集めてみると、
こうして生み出した物質と反物質にはわずかながら寿命の違いがあることが判明
吉原、(縦軸事象数、横軸時間差(ピコ秒)のグラフ見せつつ)いま青いグラフが物質、赤いのが反物質(ピークがずれている)崩壊する時間に、ごくわずかな違いが見えてる
夏井、壊れる時間?
吉原、壊れるまでにかかる時間です。単位が1兆分の1秒です。この違いが2008年のノーベル物理学賞受賞につながりました。両博士の予言を実際に確かめました。
「ベル2や六百人の汗匂ふ」板柿せっか
夏井、この違いがわかったことで?
吉原、この違いがあることがわかって、今ここで見えている違いだけでは、宇宙の
なぜ反物質が無くなってしまったか
謎を説明するのには少し足りないんです
夏井、なにが足りない?
吉原、もっと細かい違いまで徹底的に比較検討することで、宇宙の初期に何が起こったのかに迫っている。
夏井、はるかな、道のりやね、君らは・・・
吉原、ですね。これから10年かけてやっていきます。
夏井、すごい。後でうれしそうな顔の先生が聞いてますよ
後田、データをためて、なんで双子の片割れがいなくなったかがわかる。
それは、反物質がいなくなったおかげで我々が生まれている、ので、
我々はなんで存在しているのか、を突き詰めることになる
夏井、なるほど、この、反、の方は、私たちを生存させるために、消えるという役割があったとか、そういうこと・・・・・?
後田、そうかもしれない。居なくなってくれたことに、感謝。
夏井、せめて居なくなった理由を突き止めることが、供養につながる、みたいな
二人、そうですね(苦笑)

夏井、はああ、いま双子の反物質、あなたたちの思いを受け止めて私たちは生きていきます、そんな気持ちです

「存在したはずの泉もわたくしも」越智空子

吉原乱入、いいですか?俳句を用意してきたので

「枯れ木星我残る故に君探す」吉原圭亮 季語:枯れ木星-冬、枯れ木の枝越しに見える星

夏井、マニアックな季語を見つけてきましたね。選んだ理由は?
吉原、恋愛とかけて、自分だけ残ってしまって相手を探す、みたいな寂しさとかけて
夏井、寂しいことがおありだったんですね?
枯れ木の上に出てる、冷たい一つの星をね、探求していくかのような気分が、この季語を選んだことで伝わりますから、これはね、けっこう才能あり、よ。
研究所辞めて、一緒に俳句の旅に出ませんか?
吉原、はい。後田、それは困ります

(食堂)
「好きな子の靴を隠すやさくらんぼ」竹内省司 季語:さくらんぼ-夏

夏井、さくらんぼって、絵に描いても二対になってる。そういう意味で取り合わせられたのかな
後田、(腕組みして)これは反物質、どこにもないですよね。
夏井、私も、どこにもない、と思ってた、んです。が
靴って、二つで1つ。
そこに何かあるのかもしれない、と思いだした。
先生たちの研究は、双子の一つが無くなる、靴の一つが、無くなる
後田、おおお?!
夏井、違うかね?
後田、ほんとですか?
夏井、わかんないですよ、あ、こういうとき電話かけりゃ良いんだ
(最初に見た回がこれなので、デフォルトかと思ってたら、この回で初めてだったのか!)
なんかありますよ、先生。そうじゃなかったら書かないよこんなの。
違うなら、NHK俳句に送れ、って話でしょ。
(発信音から)
もしもし、私、俳句やってます夏井ともうしますが
竹内、どうも、お世話になっております、拝見させていただいてありがとうございます。
夏井、575でカガクの俳句を選ぶのを、いまロケの真っ最中です
竹内、ああそうなんですか
夏井、そしてあなたの「好きな子の靴を隠すやさくらんぼ」が物議をかもして
後田先生と私で掴み合いの喧嘩になろうとしております(盛りすぎ!)
竹内、あの仲良くやってください
夏井、あ、ありがとうございます
竹内、物質と反物質というのがあって、相反するものというものが、気持ちの方にもいくのかなっていう気がして、
夏井、ああ!ちょっと待って、いま後田先生がああ、って言ったんですが
後田、好きだから意地悪しちゃうってことでしょ?
竹内、そういうことです。はい。
夏井、好きな子の、靴を隠してしまう心の揺れ動き、ひょっとして宇宙の成り立ちまでイメージを膨らませている?
竹内、そうです、そうです
夏井、ほんと?それ、本当?
竹内、そうです、地球や宇宙の成り立ちとかが「物質」というのが根底にあるのか、「精神的なもの」が根底にあるのか、宇宙の成り立ちみたいなところにも関係してくるのかな、と思って
夏井、それで、さくらんぼが取り合わせてあるわけ?
竹内、そうです。さくらんぼっていうのが恋心的な季語として選ばさせていただいたんです
夏井、相当ふかいものかけてますね
後田、むちゃくちゃ考えてますね
夏井、これあなたの、ただの昔の思い出を書いただけの句、だという説が爆破されてます
竹内、簡単に考えるとそういうことなんですよね。ハッハッハハハ
(下駄箱の映像で)
「好きな子の靴を隠すやさくらんぼ」

夏井、結局みんな物質と反物質を、好きな子と嫌いな子とか、愛とか憎しみとか、感情で理解している人たちが多いってことですか
後田、ねえ。俳句って何だろうって思ったときに、何か感動を伝えたいときに無駄を削ぎ落として非常にエッセンス(大切な要素)であることを表して、で共感してもらう。我々の素粒子物理学も、無駄を削ぎ落として非常にシンプルなもので、すべての宇宙を記述できる方程式が何か、を探そうとしている。そういうアプローチとしては(俳句と)近いのだと思いました。
ただ季語に関しては、素粒子には季節はないので、そこはよくわからなかったとこです
夏井、ハハハ、めっちゃ正直
後田、今でもよくわかってないです

それでは視聴者からの575を時間の限り
<まだまだ575>

「斧虫や世の粒はみな未亡人」白プロキシオン 斧虫=カマキリ

(これ、夫婦、が正常だと思いこんでる国会の頭の固い人たちに聞かせたいね!)

「柚子に柚子ぶつけエネルギーの匂ひ」古瀬まさあき

「すべて幻なら夏シャツの白さ」よだか

「ひかりよりうまれひかりにもどる秋」夏井いつき

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