荒磯親方（もと横綱稀勢の里）の解説１

2020春場所１２日目。荒磯親方の解説の記録。日記の１万字制限オーバーにつき、注目の炎鵬vs北勝富士の前、阿武咲vs大栄翔までで、残りは２本目※に。いろいろ期待が高まってる時点なので語りが熱い。14日目土曜日時点、大関期待の朝乃山は横綱に２連敗して心象は黄色信号（鶴竜には攻め込んで物言いの一番だったが）、碧山も割りを崩して白鵬戦組まれるも２連敗。琴ノ若はようやく勝ち越したものの普通の場所（横綱が相星で千秋楽に優勝決定戦はかなり久しぶりらしいが）になってます(泣)

※２本目、炎鵬戦以降、朝乃山もこちら
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（以上、１４日目追記）

先場所優勝した同級生「徳勝龍」への愛あるエール解説で話題の荒磯親方（もと横綱稀勢の里）が12日目の幕の内解説に登場。まとまってしゃべってるところを文字起こししてみる。実況は若手の沢田石アナ（−と表記）、向こう正面は舞の海秀平。

鶴竜土俵入り後
ー同じ雲竜型の荒磯親方、３場所休場の鶴竜、中盤から上向き、どうでしょう。
荒磯、日に日に良くなってますね。前半は不安だったんですが、出足の速さ、前回しの早さ、前半に比べ後半どんどん良くなってます。
ー昨日もその出足で正代を圧倒しました。白鵬との星の差ひとつ、今日は結び遠藤です。

白鵬土俵入り
ー静寂の中での不知火型土俵入りです。昨日、連敗はなかったですね。
荒、昨日はするどい出足ですね。いい相撲でしたね。
ー一昨日おうのしょう、に金星ゆるして、昨日は北勝富士を出足で圧倒でした。取り組み後スカッとした、と言ってましたが、それだけ一昨日の金星が？
荒、そう思いますね。いつもの倍以上の早さの気がしましたね。
ー結び前、今日は正代戦です（当日に書いてないので先取りすると、一度押した後、引いてそのまま押し出され二敗に）。

画面、幕内上位６人
ー終盤、あと４日、星を整理しておきますと、十勝一敗でこの白鵬、平幕碧山が先頭です。二敗で鶴竜、朝乃山、御獄海、隆の勝、そして今、八勝三敗がいないという展開。優勝争いはこの六人に絞られてきたとみて良いですか？
荒、そう思いますね。
ーその中で先頭の二人、昨日一敗を守った相撲を取り組み順に見ていきます。
琴ノ若vs碧山
（７勝目あげてから足踏みが続く新入幕琴ノ若、あっけなく押し出される）
北勝富士vs白鵬
（張り手は使わず肩でぶちかました白鵬、そのまま枡席半ばまで吹っ飛ばす）
ー解説は稀勢の里の荒磯親方ですが、もちろん一敗の白鵬、そして横綱鶴竜が引っ張っていくと思うんですが、優勝争いという面では興味深い終盤に入ってきた
荒、碧山の調子もすごく良いように感じますし、朝乃山も良いですし、ちょっとまだまだわからないですね。
画面、白鵬と碧山の千秋楽までの割り（取り組み予想）
ー終盤を占っていきたいですが、まずは一敗の二人ですね。今日、明日まで対戦相手発表されています。１４日目以降は予想となりますが、白鵬は番付順で行けば、貴景勝、鶴竜。碧山が明日は隆の勝が組まれました。そしてこの後がどうなるかというのは、上位で星が良い力士と言えば三役の遠藤、大栄翔、と想定される中どうでしょう。まず白鵬は対戦有利な相手が
荒、横綱といえど最後まで、朝乃山もいますし気が抜けない。碧山はここまで来たら一番一番集中して相撲して欲しいですね。
ー碧山もこのまま勝ち続けると、割りを崩すのかどうするのか
荒、先場所は幕尻徳勝龍が千秋楽で貴景勝とありましたから、ちょっとどうなるかわからないですね。
＜期待して起こしてみたものの、見事に普通のことしか言ってない(泣)

ニュース明け、無観客の土俵を映し
ー新型コロナの中、無観客での春場所、優勝を占う一番があります。
画面、碧山３vs４御獄海
十勝一敗碧山と九勝二敗御獄海との対戦。対戦成績は拮抗していますが、それぞれ両者が勝った直近の相撲を振り返ってみましょう。
名古屋場所、当たらずにフトコロ内に御獄海を転がして碧山
九州場所、互いに突き押ししあって熱戦？と思わす瞬間、碧山が引き癖だし、一度は押し返すも二度目のに諸差しゆるし、向こう正面に寄りきり御獄海
ー力のはいる一番でしたがどう見ますか？
荒、御獄海は密着感といいますか密着して突き押しの手を伸ばさないようにして攻めてるのがよくわかる映像でした。碧山は自分の距離をとると自分の力が発揮されますから、はたいて、自分の距離を作って、とやってますね。
ー距離が出来れば、はたき、が決まって勝ちますし、距離が出来ないとはたきが呼び込む形に
荒、今場所はそのリズムが非常によくて、はたいても良し、突いても良し、本場所はリズムが良いですね。
ー白鵬と一敗で碧山、九勝二敗で四人が追う中、碧山と二敗御獄海、二敗同士は朝乃山に隆の勝もあります。白鵬は正代、遠藤と鶴竜。残り三日たいへん楽しみな終盤１２日目の土俵です。
＜距離をとれたら碧山、というのは、当たり前だが言われると納得

ー幕内最初の取り組みは幕内守るに負けられない昨日負け越した錦木に琴奨菊、昨日勝って単独八位の707勝目をあげました。
荒、すごい数字ですね。
ー歴代６位、稀勢の里の714勝にも迫ってきましたが場所前に親方の胸を借りたとか？
荒、一週間前の日曜日にですね、三番稽古をして、そのときは体の張りが戻ってるなあと感じて、僕も力一杯やったんですけど、ほんと五分くらいでしたね（綱の重圧がないと強い、てのがキセらしい(泣)）。
ー（苦笑しつつ）やめて一年くらいたつ荒磯さんと五分、というのはどう見たら？難しいとこですが調子は場所前から良さそうだったんですね
荒、かなり良い、ぼくは次の日立ち上がれない位の筋肉痛でｗ。
ー何番くらいでしたか？三番稽古といいつつ実際は
荒、十二、三番ですね。非常に状態は良い、と話してましたね。

（もろくも膝から落ちて錦木の四勝目、沢田石、うしろ四枚ですからあと二勝はしたい所）
4:8錦木○vs琴奨菊6:6
向こう正面舞の海さん、立ち合い最初は琴奨菊良かったですよね
舞の海、回り込まれて滑ってるようにも見えますね（再生みつつ）気持ちが前に行こうとして足が出なかった
ー終盤、勝ち越しが近づいて気持ち逸りましたか、五分となってあす栃ノ心です。

二番目、両者勝ち越しがかかりますが、西の琴ノ若は新入幕での勝ち越しがかかります。九日目の７勝目から、照強に足取りで、昨日、一敗碧山に突き出しで破れています。勝ち越しが近づいて足踏みしてますね
荒、勝ち越しが、もあると思いますが、自分の相撲をとろうという心がけが見えてます。しっかり左上手をとる、右を差すんだ、という気持ちが昨日も伝わってきましたから、今日もその気持ちでやって欲しいと思いますね。
ー対する石浦もここ二日黒星ですが動きは良いですのでどうやって捕まえるかが琴ノ若のカギ
荒、そのへんは考えてると思いますが、まずしっかり当たって小兵の相手を崩すことです

石浦が十分な手つきから突っかけ、二度目は琴ノ若突いて、石浦がその腕をたぐりながら回り込み、琴ノ若膝を着いてしまう
8:4石浦○vs琴ノ若7:5

ー琴ノ若、立ち合いは距離をとっていきましたが
荒、この立ち合いは腰が引けてデスね、距離をとろうとしても小兵の石浦にまったく効いてない状況で、むしろ石浦がうれしい取り口とも思えますね。圧力がまったくかかってない分、石浦はうまさをしっかり出してきますから。
ー右を差しにいくところ、追っつけて、押し倒しの決まり手
荒、完全に土俵が石浦ペースでした
ー取り組み前、まず圧力を、と言われましたが、逆に止めるような立ち合い
荒、そうですね小兵と対するには、横綱鶴竜が炎鵬を倒したようにしっかり圧力をかけること、が小兵はイヤだと思うんです。腰が引けると圧力かからず石浦ペースですね。
れぽ、琴ノ若は流れが悪かったと言ってました
ー、琴ノ若は新入幕ですから、こういった経験つみながらですね
荒、一番一番、成長して欲しい、これから楽しみですね
ー、残り三日に琴ノ若は勝ち越しをかけます。

こちらも小兵の関西、南あわじ市、照強、に、明生がかわる土俵

石浦、勝ち越しインタビュー（概略）。
石浦、相手をみる相撲が多かったが、今日はどんどん攻め込めて良かった。もろ手つき、頭にはあったので、しっかり当たってるのが効いたんだと思います。７勝目から足踏みは意識しなかったが見てしまってたから。新入幕以来の二桁目指したいですね。

照強の大量の塩が落ちる音が響きます。明生は肘に故障かかえて。
照強が張ってから右に跳び動いて中に飛び込んでそのまま寄り切り。七勝目。
7:5照強○vs明生5:7
荒、明生、左を振り回すのが続いてるので、我慢しながら右差しにしたいですね。差し身は我慢するかしないか。腕を痛めてるのをしっかりついた照強の小兵としての巧さ。明生は固めていけば力が出せると思う。

ー優勝争い、舞の海さんは？
舞、白鵬次第ですね。もう一番負ければラインが二敗に下がりますけど、今の状況は白鵬有利
ー一敗で先頭にいる白鵬ですね。二敗勢、一番手は横綱鶴竜ですが、二横綱と残す朝乃山は
（画面、朝乃山取り組み、今日隆の勝、明日白鵬まで発表。１４鶴竜、１５貴景勝予想）
カギを握っているという見方も出来るのでは？
舞、そうですね。優勝争いが盛り上がるかどうか、朝乃山にかかってますね。今日勝って二桁に乗せておけば、あと三日、様子をしっかり見ていきましょうという雰囲気が生まれるかもしれませんね。
ー大関を目指す中、今日勝って二桁にのせて、明日、明後日の横綱戦ですね
舞、二桁がまず大きいです。そして先場所の徳勝龍のように碧山も今日勝てばですね、気持ちがのって途轍もない力を発揮してくる、そんな期待もあります。
ーそういう意味で碧山、朝乃山のそれぞれ大きい意味がありますね。

4:8佐田の海vs東龍5:7
（二本さしてそのまま寄り切り）

ー今場所、当初元気がなかった佐田の海ですが今日は良かったのでは？
荒、二本入った瞬間のギアチェンジの早さですね。体を寄せていく、の本当に巧いですね。お腹を相手に突きつけて、相手の下に入り込んで、相手は何も出来なくなる、そのような寄りが出ると非常に巧いですから、はやくこの体勢になること今後考えて欲しい
ー下に腰があるだけでなく、お腹の下に密着して寄っていく
荒、そうすると相手は何も出来なくなります

5:7大奄美○vs栃煌山1:11

先ほど朝乃山の大関取りが出ましたが、ここで稀勢の里の大関取りを振り返ります
Ｈ２３九州場所１４日目（当たり前だが若々しいｗ）初顔の栃乃若戦
喉輪突っ張りに栃あてがうがこらえきれず押し出し十勝目
（稀勢の里、を紙に書いての応援、最近の風習と思ってたが９年前すでに有ったのか）
ーこの１４日目に十勝、そして千秋楽審判部が理事会要請、でしたが、重圧は？
荒、今の顔見たら、だいぶ緊張してますよ＜さすが本人ｗ。もうガッチガチでしたね。
ーそうですか？！しかも相手が初顔の栃乃若だったんですね。
（画面星取り表、稀勢の里Ｈ２３九州場所１０勝５敗技能賞）
黒星は豪栄道、日馬富士、白鵬、把瑠都、琴奨菊。白星は旭天鵬、阿覧、豊ノ島、豊馬将、鶴龍竜、隠岐の海、琴欧州、栃ノ心、臥牙丸、栃乃若
荒、三役がついたときに、この隙間に入る（初顔が）ものすごく緊張感あってですね、前の日負けて、どうしても勝たなければ、というのがあった１４日目思い出します。終盤の隙間に平幕の初顔、というのが緊張に。リズムがいつもと違うような気がして。
ー朝乃山も今日隆の勝と初顔ですから気持ちとしては
荒、でも朝乃山はゆったり自信もってやってますから、気にしないかなと思いますがね
ー荒磯親方、あの場所前に師匠が急逝されるとか色々と重圧あっての１５日間でしたね
荒、一日一日が勝負、と集中して戦ってました
ーそれまでの実績も評価されて場所後に大関昇進でした
荒、ぼくは３２勝で上げていただいて、やってきて良かったと思いましたね
（次の一番後、コメント振られた舞の海が攻め込む）
舞、３２勝で上がった荒磯親方、もし朝乃山が今場所３１，３２勝どまりでも、昇進でいいと思いますか？私は昇進でいいと思ってますが
荒、僕は、決める立場じゃ無いんで・・・
舞、親方個人としては？
荒、ま、内容を見てもですね、大関の相撲だな、と思うような内容ですし、右四つの安定感は出てきましたから、僕はそれでも良いのかなとも。実力はついてると思いますね。
舞、そこは一致しましたね(笑)
ーいずれにしても、今日以降、上位戦でどうとるか
荒、朝乃山の成長が、明日など見られる一番だと思いますが、その前に今日の一番が本当に大事
ー今日初顔に勝ったとして、明日は横綱白鵬戦が組まれています。

ー土俵は千代丸と栃ノ心。千代丸は39℃の熱で休場、しかしコロナは陰性、左すねにサポーター巻いてますが「ホウカシケン」でした。
荒、僕もホウカシケンには悩まされました。ほんと高熱が出て、下がらないんです。だから、かなり負担が来てると思いますし、筋肉も落ちてしまうので、集中しないと怪我につながります。
ー傷口に菌が入って、熱が出るのがホウカシケン

5:7栃ノ心vs○千代丸6:4:2

突き落として千代丸６勝４敗２休、五分に戻しました
荒、距離を作ってからの反応の良さが千代丸ですね。これで幕内に上がった。回しが握られたら体が浮いてしまうので。レポ、栃ノ心は、回しに指がかかってたのに勿体ないなと言ってます。

8:4魁聖○vs松鳳山2:10

6:6霧馬山○vs志摩ノ海6:6
十一日目の再生ランキング
１，○炎鵬vs徳勝龍、２，貴景勝vs○阿炎、３，○朝乃山vs龍電

無観客で大声援はありませんが、炎鵬の注目は高いですね。
荒、お客さんいたらスゴいことに、て何番もありましたよね。
ー、豊山と両手を握りあわせて、とか、はっそうとびもありましたし。
荒、ワクワクするような相撲とりますから。

十両、二敗単独で琴勝峰、三敗琴恵光と再十両の白鷹山。琴勝峰どうみてますか？
荒、また若手で良い力士が出てきましたね。右を差しても、左を差しても、突いても押しても強い、魅力的な若手ですね。

両者、勝ち越しがかかる宝富士vs千代大龍、は、突いて出る千代を突き落として宝富士勝ち越し

7:5千代大龍vs○宝富士8:4

ー千代大龍は今日の勝ち越しなりませんでした。千代大龍は攻め込んで、攻めきるかと思ったんですが勝負の分かれ目あったでしょうか？
荒、千代大龍の突き押しというのは、僕も体験してますけど、ものすごい勢いで来るんですよね。ですけど、しっかり受けてですね、最後、土俵際も落ち着いて回り込んで突き落とし、してた感覚がありますね。（再生みながら）ここですね、しっかり左ハズに入れながら余裕を持って突き落としましたね。
ー右の突き落としの前の左のハズが効いてましたか
荒、そうですね。ポイントを突くと、突き押しの力士というのは一歩が出なくなってしまう。たとえば肘を押っつけるとか、脇の下に手を入れるとか、勝負がつく前に一つポイントをつく作業が必ずあるんです。この宝富士は、しっかり左のハズを入れて動きを止めてから、右の突き落とし。そのヒト作業が大事なんです。

今場所メッセージをＱＲコードから募集、三日目から始め、もう２万件越えました。ありがとうございます。荒磯親方にも届いてます。

現役時代の寡黙さからは想像もできない、滑らかなトークとわかりやすい解説を、今回も楽しみにしています。学校が休みなので、今場所は親方の解説を最初から見ています。（差出人言わず）
解説が大好きです。歯切れの良い丁寧さが最高です（７０代埼玉男性）

7:5勢○vs玉鷲3:9
（中央部向こう正面側に回り込む勢に押っつける玉鷲、俵の手前で勢が一瞬諸手差しするが、すぐ張り手突き合い、喉輪で出て行こうとする玉鷲の足が出ず、はたきに裏返る）
ー上体起こされかけましたが、また当たってからの叩き込み。
荒磯さんと同世代の勢が気迫のこもった相撲で勝ちましたが・・・
荒、よく我慢しましたね。しつこくしつこく右を差そうという気持ちが大事ですね。右を差して前に出るんだという気持ちがあると、ちょうど良い所、たとえば脇の下に入ったりするんですね。相手の動きが止まってますから、前に出るという気持ちがですね、勝ちがついてきた。
ーちょっとでもノゾくと押す力士はイヤなものですか？
荒、イヤですね。脇の下、一番力が抜けてしまうポイントですから。そこを目指して行く、という気持ちが大事です。頭からぶちかまして良い音が響きますね。

ー大関取りの朝乃山（二敗は６日目御嶽海と中日の豊山、五日目は高安不戦勝）、昨日の竜電戦ですが、荒磯さんどうですか？
荒、万っ全ですね（沢田石、力が入りましたね）悪いとこ一切ないです。右をしっかり入り込んだときの強さというのは最近の若手にはないような型を持ってる強さを感じますね。右が入ってからの腰の当て方、相手が体が浮いて途中で諦めてしまうくらい浮きますから。差し身も非常に良いですし、昨日は百点です。
ーああ百点出ましたｗ。星取り見ていくと、中日まで平幕相手に二つ星を落として、心配もあったんですが
荒、その切り替えの早さ、自分の形を持ってるからそれを信じてやり続けるんで、切り替える方法、反省する点もわかってるから負けても気にならない。引きづらない、そういう力士です。形さえ持ってれば大丈夫、と思ってます。
ー荒磯さんもそういう経験は？
荒、平幕に落とすことは何番もありましたけど、稽古場からしっかり確認をして次につながる、ってことは何回もありましたから。やはり形を持っていることの強みですね。
ー平幕相手に今日はしっかり勝って、明日の白鵬戦につなげたい朝乃山です。

後半最初の相撲、あび、そして豊山があがります。

久々の上位、豊山は朝乃山に勝ってから四連勝で三役以上終えて白星先行。向こう正面、舞の海さん、昨日は宝富士に力強い押し相撲見せましたね。
舞、やはり朝乃山の存在ですよね。いろいろな所で言われてますけど、しっかりついて行かなければいけない。自然に意識を高めてるんでしょうね。
ー荒磯さんは何が良いと思われますか？
荒、やはり突き押しが良いですし、朝乃山の時の左のハズ押し、そういうポイントをつくところも非常に良いですよね。掬い投げも突きの重みがあってこそ決まること。重みすごい感じてきましたね。
ー今日は回転で勝負してくる阿炎ですが、ポイントは？
荒、受けないことです。ふところを作らせないことが一番だと思います。

あびが突っ張りで押していくが、喉輪でのけぞった一瞬、俵に足をかけた豊山が突き落とし
前頭４5:7阿炎vs豊山7:5前頭３
（再生みつつ）先手はアビと見て良いですか？
荒、この左手見てください。しっかり脇の下に入ってますよ。ちょっと危なかったですけど左を諦めないで入れながら、突き落としですね。僕も突き押しでこられたら、この意識を持って対します。
ー荒磯さんといえば、左からの突き落としで何番も勝ってきましたけど、今の何が良かったですか
荒、やはりいろいろ、肘を押っつけたりとか、いろんな対処法はあるんですけど、僕はダイレクトに左の脇の下に左ハズを入れて今日みたいな残し方をするのが僕に合ってたんです。まさしくそのままの、一番相手が力入りづらくなるようなハズ押しでしたね。

御嶽海9勝も三役以上終えてます。碧山は先頭白鵬と並んで１２日目です。
東京では連合稽古して、稽古場は碧山圧倒するのがほとんど。この一年は御嶽海の3勝1敗。舞の海さん、本場所で碧山どうか、ですね。
舞、おたがい激しい押し合いになる。御嶽海の有利は終始、身長も低いし、膝を曲げて相撲とれますから、下から下から押し上げることが出来ますね。碧山は、そこをどう工夫しながら突っ張るか。それと御嶽海は注目力士との一番、ものすごく燃えるんです。厳しい相撲とりますね。
ー両横綱に二敗してから白星重ねて9勝2敗。
舞、碧山は一発一発確実に御嶽海に当てていかなければ。

御嶽海が充分につき、碧山少しふわりと立つが、そのまま一気に突き起こして土俵際に追い込み、喉輪かわして御嶽海は回り込むが、両胸にしっかりと突きを決めて突きだし
9:3御嶽海vs碧山11:1
荒磯さん？
荒、いや素晴らしい。離れて碧山、密着して御嶽海と見てましたが、終始離れて碧山、御嶽海の良いところはまったく出させず、良い相撲でしたね。
ー密着させるすきを与えず十一勝１敗で明日は隆の勝。御嶽海は明日宝富士です。

隠岐の海、一瞬立ち後れるが諸ハズの輝を突いて押しだしかけるが逆に輝押し返す
7:5輝vs隠岐の海6:6
好調隠岐の海に一門の輝良い相撲しましたね
荒、前に出たときの輝はすばらしい。入ってからも前に前に、ふられても前に前に、腰を入れ込んでおっつけ、巻き替えもゆるさず完璧ですね。
ーふられても、前に出るのが良いんですね。
荒、ふられると引いたりしてましたが、今場所はふられても前に出るのが良い。
ー残り三日楽しみな輝勝ち越しにあと一番、明日は石川県同士、遠藤戦です。隠岐の海前頭二枚目で勝ち越しもとめ五分であす豊山戦です。

碧山談話、稽古場で対戦するときの気持ちで今日は土俵に上がった。当たり勝ったので、と勝因を分析しました。引かないですね、と聞くと、やや間があって見返してしっかり、引く気はないです、と言いました。

先場所優勝、今場所は五年ぶりの上位挑戦に二勝九敗ですが鶴竜から初金星をあげている徳勝龍、同じく負け越してる妙義龍との対戦です

半歩下がるが組み止めてから突き落としが久々に決まり徳勝龍

3:9徳勝龍○vs妙義龍3:9

荒磯さん、同世代徳勝龍、上位で跳ね返されましたが、初金星もありましたし左四つになっては強さを今場所も見せてますね
荒、左四つの強さは彼にありますが、なかなか左四つになれない、ので、上位で苦しんでる理由ですね。

東の花道の奥には朝乃山、この一年ふりかえると・・・・
夏場所に前頭８枚目12勝3敗の初優勝。筆頭に上がった名古屋場所は7勝8敗、2枚目での秋場所は10勝5敗、九州場所に新小結で11勝4敗、初場所は新関脇で10勝5敗。二桁を３場所続け、今日勝てば三役での三場所連続の二桁。この一年の朝乃山はどうですか？
荒、この7勝8敗のぞくと二桁ばかりですから、安定感が出てますよね。僕は大関の勝ち越しは十勝と決めてですね、やってましたから、この二桁十勝がカギになりますね。十勝のために何をするか、常に考えてやってました。二桁続けてるのは自信に通じると思いますし、大関の力は付いてきてるのかな、と思います。
ー上位総当たりの中での二桁。本人も勝ち越しインタビューで「まず二桁」と言ってましたから、まず今日の白星で二桁に、ですね。
舞、さきほど荒磯親方も言ってました右四つの型をもってる。集中したときに自分の気持ちが整理できる。型がないと、何をどうしたらよいかわからなくて精神論に走る。
ー型があるから、二桁あげるわけですね。
荒、やること明確だから決まってる。
ーどうやって右四つになるか、今日は整理してる。隆の勝も今場所良いですがね
荒、突き押しの良さ、右を差して体を寄せる巧さ、今場所目立ってますから、左の上手をガバっととりにいくと、突き起こされて一気に走られる可能性もある。安易に左上手、がもし、あれば隆の勝に一泡ふかせられてしまう可能性もでます。集中して立ち会うべきですね。

東前頭筆頭で勝ち越しがかかる大栄翔、そして十日目に白鵬から金星をあげた阿武咲は6勝5敗。
突き合い、一瞬、足が滑るがそこから中に入って一気に走って寄り倒し
7:5阿武咲○vs大栄翔7:5
荒、今場所は立ち合いしっかり慌てず落ち着いて立ってる。突き起こされても慌てず、もう一腰入れながら下から入る。両回しを引く。これが強さですね。一皮むけた立ち合いの構え、腰の決め方ですね。
ー金星もありますので勝ち越せば三賞の夢も。

二本目はこちら
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