mixiユーザー(id:10383654)

2021年04月25日10:21

317 view

瀬戸際の京博特別展

 昨日急遽、東山七条の京都国立博物館に出かけた。凝然国師没後七百年特別展「鑑真和上と戒律の歩み」。
京博も緊急事態とやらで25日から休館とのニュースが流れ、「開催期間を考えると、場合によっては再開できずかも」と恐れ、思い切って出かけることにした。10時ごろ「入口に大勢いたら、即断念し帰宅」と話合っていたが会場は閑散、いつもは満杯のパーキング場もガラガラ。お陰で、3時間にわたってユックリ鑑賞できた。無論、帰りも寄り道せずに家路に直行した。
 
 凝然国師没後七百年を記念しての特別展は、鑑真和上像展示を目玉にはしているが、比較的地味で以下の五つの章から構成されていた。
 第一章 戒律のふるさと—南山大師道宣に至るみちすじ—
 第二章 鑑真和上来日—鑑真の生涯と唐招提寺の創建—
 第三章 日本における戒律思想の転換点—最澄と空海—
 第四章 日本における戒律運動の最盛期—鎌倉新仏教と社会運動—
 第五章 近世における律の復興

 凝然さんと言えば、一昨年昨年と京大での連続仏教セミナーで読んでいる書物の著者で、私奴にもなんとなく馴染み深い鎌倉時代のお坊様。凝然さんは東大寺学僧で、華厳教学を中心に法相・律・三論・倶舎・成実の各宗に通じた人物。その著『八宗綱要』は、今日においても南都六宗平安ニ宗についての(ということは日本仏教についての)包括的理解に不可欠と言われている書物だ。

 今回の展示企画内容は、第四章の「日本における戒律運動の最盛期—鎌倉新仏教と社会運動—」に焦点が合わさっていて、鑑真和上・最澄・空海など超有名なお坊様と共に、覚盛(かくじょう)、叡尊(えいそん),忍性(にんしょう)、信空(しんくう)、凝然(ぎょうねん)など鎌倉時代南都のお坊様にスポットを当てて取り上げていることに意義深いものを感じた。10時過ぎに入館し、退館したのは13時を過ぎていた。タップリと3時間を楽しんだ。

 今日から緊急事態宣言下にはいる。なんとか許されていた年寄りの楽しみ(グランドゴルフ)も休止との連絡が入った。動物園も植物園も図書館も休止。どうなることか?
(「休止・きゅうしで、窮している…」、まあ「 Let it be ! or Que Sera, Sera 」。
4 3

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する